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贈る人と贈られる人の心に残る花を Uca・片山結花社長

SankeiBiz 4/17(月) 8:15配信

 女の子が将来就きたい職業で上位に入るのが「花屋」。その夢を実現させたのが、Uca(ウカ)社長の片山結花さんだ。米国の人気シンガー、レディー・ガガさんが来日したとき、当時の菅直人首相が贈ったバラの花をプロデュースしたこともある。贈る人と贈られる人双方の心に残るギフトとして花をアレンジし、女性だけでなく男性からも支持されている。

 ◆プロポーズ勝率100%

 主力商品の「メッセージローズ」は花びらにメッセージを印刷した商品で、売り上げの8割はプロポーズ用に購入する男性で占められている。不慣れな若い男性にとってどんなシチュエーションとタイミングで渡せばいいのか、人生の一大転機を前に頭の痛いところだ。悩める男性に対して商品を販売するだけでなく、女性の視点で贈るシーンやロケーションなども提案している。

 その後の成否については、「利用者アンケートの回答結果によると勝率100%」と、男性にとってのプロポーズ必勝アイテムとなっている。これまでに約6000組のプロポーズに贈られ、その縁結び効果が口コミで広まっている。

 幼少期は、ぜんそくのため入退院を繰り返していた。闘病を続ける心を癒やしてくれたのが、見舞客が持って来てくれる花だった。おのずと「大きくなったらお花屋さんになる」と思うようになる。

 しかし生花販売業の正社員採用はなく、短大卒業後に自動車販売会社に就職した。それでも諦めきれず、働きながら専門学校に通い、日本フラワーデザイナー協会認定講師資格を取得。ウエディングプロデュース会社のフラワーコーディネーターを経て、2007年に起業する。

 ◆震災を機に立て直し

 初めて経営者となり、経理や営業などこれまで経験することのなかった業務に苦労し、3年ほどは利益が出なかった。ようやく経営が軌道に乗り始めた矢先の11年3月に東日本大震災が起きる。

 世の中全体が自粛一色。パーティーやイベントが次々と中止になり、売り上げが激減して資金も底をつくようになる。倒産が現実味を帯びてきたとき、最後に被災者を励まそうとスタッフ全員でひまわり1000本を1本1本ラッピングし、福島の避難所に出向いて配布した。

 花を受け取ってもらえるか不安だったが、食べ物より長い行列ができ、女性だけでなく男性も並んだ。震災に疲れ切った人々は「ありがとう」「久しぶりにきれいな花を見た」と表情をほころばせた。「花は見るだけで人を元気にする。このときの体験から、会社を立て直そうと思い立った」と振り返る。

 震災後に店を畳んだ生花店からの顧客の流入や、それまでの主力だった法人向けだけでなく、個人向け事業を強化したこともあり、少しずつだが業績は右肩上がりに伸びている。

 今年11月には創業10周年を迎える。バラの花に印刷された写真に携帯端末をかざすと、音声や動画が出力される新商品を今年中に発売する。

 「少しでも多くの人に花の魅力を伝えるため、安定的な成長を目指す」と次の10年に向けて事業を進めていく。

最終更新:4/17(月) 8:15

SankeiBiz