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<トムラウシ山>「日本一汚い」返上へ トイレ対策に本腰

毎日新聞 4/16(日) 7:55配信

 登山者の排せつ物の放置などが深刻化している北海道新得、美瑛両町にまたがる日本百名山の一つ、大雪山系トムラウシ山(2141メートル)の環境改善に向け、道など関係機関が17日、山岳トイレ環境対策部会を開く。現地調査や携帯トイレの利用促進策などを検討し、利用者から「日本一汚い」との声も上がる汚名返上に本腰を入れる。【鈴木斉】

 トムラウシ山にトイレはなく、山頂近くの南沼野営指定地などでは排せつ物やティッシュペーパーが大量に放置されている。登山道から外れ、用を足すため岩陰に向かう踏み跡が「トイレ道」として複数あり、高山植物の踏みつけで裸地化も進行している。

 道などは同指定地に携帯トイレ用の便座ブース、新得町トムラウシ温泉の登山口に携帯トイレの回収ボックスを設置するなどの対策を取ってきたが、改善されていない。特にトイレ道には雨水や雪解け水が流れ込み、裸地化に拍車を掛けているという。登山愛好者の帯広市の男性会社員(34)は「南沼は確かに紙が散乱して汚い。入山時の携帯トイレの配布なども考えるべきではないか」と話す。

 トムラウシ山は大雪山系の縦走ルートのほか、トムラウシ温泉や東川町天人峡温泉などからの登山ルートもある。広大な高山植物地帯や湖沼があり、大雪山系の雄大さを体感できる人気の山で、全国各地から登山者が訪れる。新得町によると、同町側登山口からの昨年の入山者は約1700人に上るという。

 対策部会は十勝総合振興局と新得町、十勝山岳連盟、山のトイレを考える会(札幌)などで構成。十勝総合振興局環境生活課は「関係機関と団体が連携し、登山者へのアンケートや現地調査などで解決策を考え、植生回復の方策も検討したい」としている。

最終更新:4/16(日) 10:14

毎日新聞