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日本の書展茨城展 書家3人、席上揮毫

茨城新聞クロスアイ 4/16(日) 5:00配信

水戸市千波町の県民文化センターで15日に開幕した「第44回日本の書展茨城展」は、茨城書道美術振興会常任理事の、高瀬霞山さん、鶴見香萩さん、山村青雨さんの3人が席上揮毫(きごう)に臨み、個性豊かに筆さばきを披露。取り囲む観客が一心に見つめる中、書に向き合う心を見せた。

緊張感が漂う静かな会場は、筆を置く音、運ぶ音だけが聞こえ、3人が書き上げると歓声と感嘆のため息とともに、室内に墨の香りが広がった。

希望に湧く字を選んだ高瀬さんは、「湧泉」の2文字を「日本刀で切るように」気迫のこもった運筆でしたためた。最後の一筆は先端の余韻を出そうと、自然と出たという気合の一声とともに締めた。「人前で書くことがなく慣れない環境だったが、紙に挑む気持ちで臨んだ」と話した。

若草色の紙に「蝶舞百花風」としたためた鶴見さん。流れるようなリズムで、春の情景を描き出した。創作には力がいるが、それを感じさせない優雅な姿を観客の目に残した。

山村さんは、うねるような線など豊かな表現で「璧玉」を勢いよく書き上げた。璧は古代中国の玉器の一種で円形状。線の延長線上に円が生まれるよう意識し、多彩な表情を生み出した。

夫婦でひたちなか市から訪れた福田仁さん(75)は、「神業のよう。書は偶然ではなく、一点一画。自分の思い描く通りに線を引いていくとよく分かった」と話した。

同展の5部門の一つ「茨城書壇選抜展」で、優れた作品に与えられる奨励賞も決まった。(大貫璃未、写真は嘉成隆行)

奨励賞受賞者は次の通り。(敬称略、順不同)

保坂和風(水戸市・茨城書壇代表作家推挙)▽菅澤智浄(鹿嶋市)▽国天和華(ひたちなか市)▽大和田豊久(那珂市)▽遠藤文葉(北茨城市)▽石川國博(日立市)▽前田竹雪(同)▽曳沼玲鳳(同)▽渡辺海風(同)▽吉澤太雅(水戸市)

茨城新聞社

最終更新:4/16(日) 5:05

茨城新聞クロスアイ