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<東芝>半導体、4陣営競る 鴻海「日米台連合」模索

毎日新聞 4/16(日) 9:00配信

 東芝が米原発関連の巨額損失を穴埋めするために実施する半導体メモリー事業の売却先選定を巡り、駆け引きが白熱している。3月末に締め切った1次入札に手を挙げた10陣営前後のうち4陣営が有力候補に残るが、それぞれに有利な点、不利な点があり、売却先選びは難航しそうだ。

 1次入札を踏まえ、東芝は四日市工場(三重県四日市市)で半導体メモリーを共同生産する米ウエスタン・デジタル(WD)▽韓国の半導体大手、SKハイニックス▽台湾の電子機器受託製造大手、鴻海(ホンハイ)精密工業▽米半導体大手ブロードコムと米ファンド、シルバーレイク・パートナーズの連合--の4陣営に売却先候補を絞った模様だ。

 東芝と最も関わりが深いのはWD。四日市工場では2000年から巨額の設備投資を共同で進めてきた。ただ、WDは今月、「売却はWDの同意が必要とする契約を東芝と結んでいる」として東芝に独占交渉権を求める文書を送った。もっとも、交渉権を得たとしても半導体メモリーのシェアで世界3位のWDが、2位の東芝から買収すると独占禁止法に抵触する恐れがある。

 一方、日本政府は東芝の半導体技術が流出し、軍事転用される恐れがあるとして中国や台湾の企業への売却に難色を示す。このため外為法審査を通じて鴻海への売却を認めない可能性がある。

 その鴻海は1次入札に3兆円規模と最大の買収額を提示したが、ここへきてスマートフォン(スマホ)「アイフォーン」の製造を請け負う米アップルに資金協力を要請。トップ同士の関係が深いソフトバンクグループにも支援を依頼したとみられる。日本政府の警戒を意識し、台湾色を薄め日米台連合で買収を目指す。

 韓国の半導体大手、SKハイニックスは買収によって技術力を高めたい考えとみられる。ただ、半導体メモリーのシェアが世界5位で、やはり独禁法の審査対象になりそうだ。

 比較的弱みが少なそうなのが、通信用半導体に強い米ブロードコムと米ファンドの連合。ブロードコムは東芝の半導体メモリーと用途が異なる通信用半導体を生産しており、独禁法に抵触する恐れはやや小さいとみられるためだ。

 5月中旬にも実施される2次入札には、日本の官民ファンド産業革新機構などを核とする日本企業連合や、米IT大手グーグルなどが4陣営と連携するなどし応札する可能性もある。東芝は6月には売却先を決めたい考えだが事態は複雑化しており、先行きを見通しにくい。【安藤大介、古屋敷尚子】

最終更新:4/16(日) 9:00

毎日新聞