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存続決定の男子50キロ競歩 東京五輪で「棄権続出」の懸念

日刊ゲンダイDIGITAL 4/16(日) 9:26配信

 代表選手は覚悟が必要だ。

 ロンドンで13日まで行われていた国際陸連の理事会で、20年東京五輪の男子50キロ競歩の実施種目からの除外案が否決された。低迷するマラソンとは対照的に、この50キロ競歩は五輪メダルが有望だ。昨年のリオでは荒井広宙が3位に入り、競歩の日本勢では五輪史上初のメダルを獲得。15年世界選手権でも谷井孝行が銅を取った。

 だが、東京で行われる50キロ競歩はマラソンと同様、「命の危険を伴うレースになる」と言っても過言ではない。東京五輪の開催期間は7月24日~8月9日。マラソンは女子が8月2日、男子は9日、50キロ競歩は7日号砲。スタートはそれぞれ朝7時30分の予定だ。

 マラソンは昨年のリオでも、男子15人、女子23人が途中棄権。50キロ競歩も19人(他に失格12人)がレース中に棄権した。8月の東京は、30度近い気温に70%を超える湿度は当たり前。「午前のレースでも途中棄権者はリオの倍以上になる」(実業団関係者)との声もある。

■元五輪選手は「現役でなくてよかった」

 マラソンと競歩のコースは未定だが、道路の温度上昇を抑えるために特殊な舗装が施される。「とはいっても、湿度が非常に高いと体表の水分が蒸発しない。よって体温が下がらず全身に悪影響を及ぼす」と懸念するこの関係者はさらにこう続ける。

「五輪マラソンなら、男子のトップ選手で2時間10分前後の時計。50キロ競歩は3時間40分前後。50キロ競歩はマラソン以上に過酷かもしれない。選手の体を考えれば猛暑の8月に都心のレースは避けるべきなのですが……」

 88年ソウル、92年バルセロナと五輪2大会連続4位の中山竹通は昨年、日刊ゲンダイの連載の中で、「2020年の東京は35度の炎天下。現役でなくてよかったです」と語っていた。

最終更新:4/16(日) 9:26

日刊ゲンダイDIGITAL