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通勤特化の車両も 首都圏で広がる「着席列車」の今と過去

日刊ゲンダイDIGITAL 4/16(日) 9:26配信

「着席列車」とは耳慣れない言葉だが、鉄道ジャーナリストの梅原淳氏によると、「乗車券に加えて指定席券を購入することで、座っていけることが保証される通勤列車のこと」で、首都圏の鉄道各社が相次いで導入している。

 たとえば、西武鉄道は先月25日から「Sトレイン」をスタート。平日は所沢駅と豊洲駅(東京メトロ有楽町線直通)間で朝に1本、夕方に3本運行する。平日の指定席料は一律510円。上りだと、途中の保谷駅と石神井公園駅は乗車のみ。池袋駅は通過し、降りられるのは飯田橋、有楽町、豊洲の3駅のみと、通勤用に特化する(下りはその逆)。

■定員分の整理券で着席保証していた

 梅原氏によれば、首都圏の着席列車は、小田急が1960年代にロマンスカーを夕方の下りで始めたのが元祖。JRでは、東北線が1984年(当時は国鉄)に始めた特急「ホームライナー大宮」が第1号とされる。92年には、京急が「ウィング号」を運行開始。座席指定ではなく、定員分の整理券を配ることで着席を保証するのが特徴だ。

 この10年ほどで新たな展開を見せる。2008年には、小田急はロマンスカーで東京メトロ千代田線に乗り入れを始めたほか、東武は池袋発着の「TJライナー」をスタートしている。

「追加料金を払ってでも座りたいという通勤客のニーズが依然として強いのです。一方、車両の改良が進み、都心への乗り入れや必要に応じて通勤用のロングシートを座席指定用のクロスシートに替えることができるようになったのも大きい。今後も、こうした着席列車は増えていくでしょう」(梅原氏)

 その流れに乗って登場したのが東武と西武で、京急は5月1日から着席保証型の「ウィング号」と「モーニング・ウィング号」を指定席型に変更。京王は来春から、夜間帰宅時のみ着席列車を運行する予定だ。

 京急以外は、土日も運行していて、レジャーでも座ったまま近場の行楽地や買い物に行くこともできる。土休日に秩父駅と元町・中華街駅をつなぐ西武のSトレインは、「4月初めの時点では通勤利用よりも多い」(担当者)という。週末やGWの予約は、お早めに。

最終更新:4/16(日) 9:26

日刊ゲンダイDIGITAL