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<認知症徘徊>情報提供へ 保護時、大阪府警が自治体に

毎日新聞 4/16(日) 12:00配信

 認知症の高齢者が徘徊(はいかい)を繰り返すのを防ごうと、大阪府警は17日、全65署で保護した高齢者の名前や住所、症状などの情報を、住んでいる自治体に提供する全国初の取り組みを始める。家族らの元にそのまま帰して終わりにしないことで、症状に応じたケアなど適切な支援につなげてもらう。

 認知症の疑いがある高齢者を警察官が保護した際、▽名前が言えない▽記憶障害がある--など保護時の様子も含め専用の用紙に記入。本人や家族の同意を得て、居住している市区町村に提供する。自治体は必要に応じて、既に介護サービスを利用している場合は介護事業者に連絡し、ケアマネジャーが症状に応じたケアの見直しなどを提案。利用していない場合は相談窓口を紹介したり、受診を勧めたりする。

 迷子や泥酔者を含めて府警が昨年保護した人は延べ2万6873人(速報値)で、警視庁に次いで全国で2番目に多かった。うち65歳以上は9855人。過去にも保護されたことがある人は、実数で1492人いた。

 高齢者の保護は増加傾向にあり、府警は昨年5月以降、大阪市の一部や東大阪市などで情報提供を試行。自治体が見守りを強化したり、デイサービスを勧めたりして支援につなぎ、徘徊が止まった例もあったという。府警生活安全総務課の担当者は「よりよい支援につながることを期待したい」と話している。

 公益社団法人「認知症の人と家族の会」(京都市)の高見国生代表理事(73)は「警察と行政の連携は評価できる」とした上で「都道府県境を越えた徘徊もあるため、全国的な取り組みにつながってほしい。現場の警察官が認知症について理解を深め、対応時の注意点を知ることも必要」と指摘している。【宮嶋梓帆】

最終更新:4/16(日) 12:00

毎日新聞