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手合わせ、犠牲者しのぶ=「希望つなぐ」思い込め―熊本地震本震1年・南阿蘇

時事通信 4/16(日) 17:06配信

 最大震度7を再度記録し、被害を拡大させた熊本地震の本震から16日で1年。

 関連死を含め27人が犠牲となった熊本県南阿蘇村で追悼式が行われた。参列者らは予期せぬ「2度目の地震」で奪われた家族や友人らをしのび、静かに手を合わせた。

 式には遺族ら315人が参加。約1分間の黙とうの後、献花台に白い花を手向けた。会場の体育館には時折、参列者らのすすり泣く声が小さく響いた。

 同村の「ログ山荘・火の鳥」に宿泊中、土砂崩れに巻き込まれ亡くなった香川県東かがわ市の鳥居敬規さん=当時(42)=の父政次さん(73)は献花の後、天を仰いだ。「思いがこみ上げてきて、献花台にすがりつきたかった」。式中は「お父さんが来たけん、あんたの思いは連れて帰るから心配するな」とつぶやいたという。この1年を振り返り、「寂しく、悔しい。優しく素直な息子だった」と涙を拭った。

 同日は、下宿先のアパートの倒壊により学生3人が犠牲になった東海大阿蘇キャンパス(同村)でも慰霊式があった。学生と同大の職員計約120人が参列し、約30秒間黙とう。献花して犠牲者に追悼をささげた。

 農学部のあった同キャンパスは地震後、校舎の損壊などにより閉鎖。慰霊式は被害が比較的少なかった講義棟の前の広場に献花台を設けて行われた。

 荒木朋洋農学部長は追悼の辞で犠牲者一人ひとりの名前を挙げ、「あなた方の希望をつないでいくのが私たちの使命。一丸となり農学部の復興に取り組む」と語り掛けた。 

最終更新:4/16(日) 19:38

時事通信