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<熊本地震本震1年>復興への思い新たに 南阿蘇村で追悼式

毎日新聞 4/16(日) 20:16配信

 熊本地震の本震から1年を迎えた16日、直接死16人と震災関連死11人の計27人が犠牲となるなど大きな被害が出た熊本県南阿蘇村では、犠牲者の遺族や知人らが追悼の意をささげて復興への思いを新たにした。

 同村河陽の長陽体育館で開かれた村主催の追悼式には計315人が参列し、正午の防災サイレンを合図に参列者全員が黙とう。会場前列に座った遺族16人の中にはハンカチで目頭を押さえる姿も見られた。吉良清一村長は「犠牲者や被災者の思いを心に刻み、ふるさとを再興する」と誓った。

 地震による大規模な土砂崩れで5人が死亡した同村河陽の高野台団地には犠牲者の友人や知人が相次いで訪れた。犠牲になった前田友光さん(当時65歳)の同僚だったという同県阿蘇市の会社員、米原義幸さん(32)は「地震後、職場だったゴルフ場が閉鎖されて仲間たちはばらばらになったけれど、みんな元気です」と伝え、故人がよく飲んでいたという野菜ジュースを現場の祭壇にささげた。

 南阿蘇村の立野地区では現在も357世帯(877人)が地区ぐるみでの避難を強いられている。土砂崩れに巻き込まれて犠牲になった片島信夫さん(当時69歳)と妻利栄子さん(同61歳)の自宅跡地では、地域住民ら約60人が集まって法要が営まれた。信夫さんの妹チヅ子さん(68)は「1年前は訃報を聞いて表現できないくらい落ち込んだ。立ち直らなければいけないとここに来た」と声を詰まらせた。【杉山恵一、山下俊輔、中里顕】

最終更新:4/16(日) 23:07

毎日新聞