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トルコ国民投票 識者に聞く 改憲ならEU加盟にも影響

産経新聞 4/16(日) 7:55配信

 □バフチェシェヒル大経済・社会調査センター長 セイフェティン・ギュルセル教授

 【イスタンブール=佐藤貴生】トルコの最大都市イスタンブールにあるバフチェシェヒル大の経済・社会調査センター長、セイフェティン・ギュルセル教授(67)が産経新聞の取材に応じ、大統領権限の強化を柱とした改憲の是非を問う16日の国民投票について、「結果にかかわらず国の行く末には大きな不確実性がある」などと語った。

 ギュルセル氏は、改憲が承認されれば、トルコが加盟を目指してきた欧州連合(EU)との関係が焦点になると指摘。エルドアン政権はEU側に、加盟交渉を前向きに行う気があるのか決断を迫ると予測した。

 エルドアン大統領は昨年夏のクーデター未遂後、EU加盟を念頭に廃止した死刑の復活にしばしば言及している。ギュルセル氏は「EUにとり死刑は許容できない一線。欧州との歴史的関係を断ち切り、別の道を歩むのか。そこまで大きな危険を冒すことはできないと思うが、大きな不確実性がある」と語る。

 一方、改憲が否決された場合でも、流動的な政治状況が続きそうだ。

 「エルドアン氏が(大統領権限の拡大という)夢を忘れるかどうかは疑問だ」

 ギュルセル氏はこう述べ、2019年に予定される議会(定数550)選が前倒しされ、与党・公正発展党(AKP)が単独で憲法改正を発議できる330議席を確保することも考えられると指摘。「そうなればエルドアン氏は国民の信任を得た形となり、2度目の国民投票が行われる可能性が出てくる」という。

最終更新:4/16(日) 8:07

産経新聞