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中国「国家安全危害」の実例示す 外国人監視を強化

産経新聞 4/16(日) 7:55配信

 【北京=西見由章】中国が制定した15日の「国家安全教育日」に合わせて、中国メディアは国外からのスパイ行為防止に向けたキャンペーンを展開している。ただ「国家安全に対する危害」の実例として示されたのは日本人らによる学術上の測量や人権支援活動などで、スパイ行為防止を名目にした外国人監視や言論統制などの締め付けが今後も一層強化されそうだ。

 江西省の地元メディアは14日、同省当局が明らかにした「国家安全の危害事例」を紹介。2007年と09年に考古学や学術交流のために同省内で測量を実施した日本人2人が、軍事機密を含むデータを収集していたとして、機器の没収や罰金を科したケースを挙げた。

 このほか、中国の人権派弁護士と連携して陳情者支援を行っていた非政府組織(NGO)のスウェーデン人スタッフが16年1月に「国外追放」となった問題に言及したほか、当局の少数民族政策を批判したため国家分裂罪で無期懲役判決を受けたウイグル族の学者、イリハム・トフティ氏の事例などを列挙した。

 一方、北京市国家安全局は今月10日、スパイ行為の通報を奨励する規則を施行した。14年制定の「反スパイ法」に基づく措置で、最大50万元(約800万円)の報奨金が支払われるが、通報対象はあいまいだ。

 国家安全教育日は15年施行の国家安全法が規定し今年で2回目。同法は国家安全について「国家の政権や主権、統一と領土保全」などが内外から脅威を受けない状態と定義している。

最終更新:4/16(日) 7:55

産経新聞