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<北朝鮮ミサイル>米政府「核実験なら別の行動を取った」

毎日新聞 4/16(日) 21:30配信

 【ソウル米村耕一、北京・河津啓介】韓国軍合同参謀本部や米太平洋軍によると、北朝鮮は16日午前6時21分(日本時間同)ごろ、東部咸鏡南道(ハムギョンナムド)新浦(シンポ)付近の陸上から弾道ミサイルを発射した。ミサイルは直後に爆発し、米当局者は失敗と断定した。発射はペンス米副大統領が韓国を訪問する直前に実施されており、北朝鮮はトランプ米政権の軍事的圧力に対抗して、核・ミサイル開発を継続する姿勢を鮮明にした形だ。

 米ホワイトハウス高官は16日、発射されたのは「中距離弾道ミサイル」との見方を示し、「発射後4~5秒で爆発した」と述べた。その上で「失敗した実験に対抗する必要はない」と語り、直接的な反撃などは行わない意向を示した。一方、「核実験が行われたら、米国は別の行動を取っていた」とも発言し、北朝鮮を強くけん制した。日米韓はミサイルの分析を進め、北朝鮮がさらに挑発行動に出ないか警戒している。

 中国外務省は16日、外交を統括する楊潔篪(よう・けつち)国務委員とティラーソン米国務長官が北朝鮮の核・ミサイル問題について電話協議したと発表した。今回の発射についての対応も議題に上がったとみられる。

 ペンス副大統領は16日午後、日本を含むアジア各国訪問の一環で韓国に到着。「米韓同盟はこれまでになく強固だ」と述べ、北朝鮮の脅威に同盟国と連携して対峙(たいじ)する立場を明示した。17日には黄教安(ファン・ギョアン)大統領代行(首相)と会談して北朝鮮問題などを話し合う。米国は原子力空母カール・ビンソンを朝鮮半島近くに派遣し、即応態勢を取っている。

 北朝鮮は15日の故金日成(キム・イルソン)主席生誕105周年を祝賀する軍事パレードで、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「KN11(北朝鮮名・北極星1)」や陸上配備型に改良した新型中距離弾道ミサイル「KN15(同・北極星2)」のほか、米本土を狙う大陸間弾道ミサイル(ICBM)と推定される新型ミサイルを公開。崔竜海(チェ・リョンヘ)朝鮮労働党副委員長は「米国が挑発を仕掛けてくれば即時に壊滅的攻撃を加え、全面戦争には全面戦争で対応する」と演説していた。

 北朝鮮は今月5日にも新浦付近からミサイルを日本海に向けて発射。改良型スカッドミサイル(射程1000キロ)などをさらに改良するための実験との見方が出ていた。

最終更新:4/16(日) 23:26

毎日新聞