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<トルコ>改憲是非問う国民投票 17日大勢判明

毎日新聞 4/16(日) 22:02配信

 【アンカラ大治朋子】トルコで16日、大統領の権限拡大を目指す18項目にのぼる憲法改正案の是非を問う国民投票が行われた。賛成が半数を超えれば、改正案は承認される。事前の各種世論調査では賛成、反対両派が拮抗(きっこう)している。同日夜(日本時間17日未明)には大勢が判明する見通し。

 トルコの有権者は5500万人以上。最終投票は16日午後5時(日本時間同11時)に締め切られた。地元メディアによると、クルド人が多い南東部ディヤルバクルの投票所で銃撃戦があり、3人が死亡した。

 エルドアン大統領が創設した与党・公正発展党(AKP)のアンカラ地区代表、ムスタファ・ヤマル氏は取材に「今回の憲法改正にはトルコの未来がかかっている。改正が承認されれば大統領は自分の判断でさまざまな規則を決められるようになる。権限が明確になり、大統領の指導力のもと、トルコは安定成長を遂げられるようになる」と訴えた。

 一方、大統領の過剰な権限拡大を懸念する最大野党の世俗派・共和人民党(CHP)のアンカラ地区代表補佐のエルドアン・ドアン氏は「改正案によると、大統領は副大統領も閣僚も、裁判官ですら任免できる。今回の投票運動でもAKPは公用車や公費で有権者を集会会場まで搬送するなど権限乱用が目立つ。三権分立は完全に失われていくだろう」と話す。CHPによると、改正反対派の議員らには身体的な暴力や脅迫など100件以上の「妨害」が発生しているという。

 投票で反対が過半数に達した場合、改憲はいったん見送られる。ただAKP(現317議席)が早期総選挙を求め、単独で憲法改正が可能となる367議席(国会議員の3分の2)を改めて目指す可能性もある。

 トルコの大統領職は儀礼的な存在だったが、今回の憲法改正が承認されれば、首相職が廃止され、大統領は国家元首であると同時に行政の長となる。政党加盟も認められ、新設する副大統領や閣僚の任免、国会解散権、政令の公布、予算案の策定や非常事態宣言などを行う権限が認められる。改憲が承認され、エルドアン大統領が次期大統選(2019年11月)でも再選されれば、最長で29年まで大統領を務めることになる。

最終更新:4/17(月) 0:12

毎日新聞