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<競泳>重圧、体力に打ち勝つ 女子初の5冠の池江

毎日新聞 4/16(日) 23:14配信

 ホッとしたというのが池江璃花子(ルネサンス亀戸)の正直な感想だった。世界選手権(7月、ブダペスト)代表選考会を兼ねた競泳の日本選手権最終日は16日、名古屋市の日本ガイシアリーナで男女の決勝10種目などが行われた。この日の2種目も制し、日本記録保持者として出場した5種目全てを制覇。女子初の5冠を「プレッシャーのなか、タフなレースで勝つことができ良かった」と肩で息をしながら喜んだ。

 楽に決めたわけではない。「昨夏に比べて体力が落ちている」。3種目めだった前日の100メートル自由形を泳ぎ切ると疲れ切った表情で嘆いた。だがこの日、まず50メートル自由形の決勝で、水面に浮き上がったところでトップに立つと「このまま行ける」と息継ぎなしでフィニッシュ。日本記録に0秒09まで迫った。40分後の100メートルバタフライも体力は限界に近づいていたが「あと1本で家に帰れる」と力を振り絞り、中盤までは日本記録を上回った。

 一昨年に中学3年で初の日本代表入り。レースに出場するたびに自己ベストを連発した。今年もそのペースは変わらない。だが意識は大きく変化した。昨夏のリオ五輪で100メートルバタフライは5位に入る健闘を見せたが、世界との距離を肌で感じ、同世代の選手が表彰台に立つ姿を見ると悔しさがこみ上げた。

 「世界の強豪との戦いを楽しみたい。勝てば記録も伸びていくはず」と池江。16歳はさらに進化する。【村上正】

最終更新:4/16(日) 23:31

毎日新聞