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<熊本地震>「経験を全国に」復興祈念シンポ

毎日新聞 4/16(日) 23:52配信

 熊本県が主催する熊本地震復興祈念シンポジウムが16日、熊本市中央区のホテルであった。地震直後に蒲島郁夫知事が設置した「くまもと復旧・復興有識者会議」のメンバーが1年を振り返り、「熊本の経験を全国に伝えていく必要がある」などと話し合った。

 有識者会議は、座長の五百旗頭(いおきべ)真・熊本県立大理事長や御厨(みくりや)貴・東大名誉教授(政治学)ら7人で構成。昨年6月に「創造的な復興」を掲げた提言を県に提出し、県はこれを踏まえて24項目の復旧・復興プランをまとめた。

 シンポでは、防災の専門家、河田恵昭(よしあき)・関西大社会安全研究センター長が、熊本地震で実現した、被災地の要請を待たずに支援物資を調達・発送する国の「プッシュ型支援」について「首都直下型地震や南海トラフ地震など、熊本地震を大きく超える被害が出た場合には無理だろう」と指摘。「自治体や市民が何をできるのか、考えなければいけない」と警鐘を鳴らした。

 坂東真理子・昭和女子大理事長は「自治体が助けを求める『求援』も重要だと感じた。そうした経験の蓄積を広く分かち合うことが大事だ」と指摘。谷口将紀(まさき)・東大大学院教授(現代日本政治論)も「市民が得た経験を持ち寄って復興に参画する必要がある」と話した。

 東日本大震災復興構想会議で議長代理を務めた御厨さんは「有識者会議を閉じることなく熊本の経験を観察していきたい」と話し、蒲島知事は「熊本の教訓を分かりやすい形で発信していきたい」と応えた。【笠井光俊、佐野格】

最終更新:4/19(水) 17:46

毎日新聞