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人気芸人の“聖域”深夜帯ラジオ「JUNK」が15周年 宮嵜Pが明かす好調の理由

オリコン 4/17(月) 7:00配信

 伊集院光、爆笑問題、南海キャンディーズ・山里亮太、おぎやはぎ、バナナマン。これは、毎週平日の深夜1時から放送されているTBSラジオの人気枠「JUNK」の各曜日パーソナリティーを月曜日から並べたものだ。「全曜日のパーソナリティーをお笑い芸人のみで構成する」という画期的なコンセプトで、2002年4月にスタートして早15年。人気芸人たちの本音が聞ける貴重な場として、ラジオ好きやお笑い好きを中心に熱い支持を受ける同枠の人気の秘けつを、番組全体を統括するプロデューサー・宮嵜守史氏に聞いた。

【画像】人気芸人がズラリ!「JUNK」の各曜日パーソナリティー

■同じ顔ぶれで7年間「わかりやすい看板を」 目指すはラジオの玄関

 前年には、日本一の漫才師を決める『M-1グランプリ』が始まるなど“お笑いブーム”の兆しが見えてきた中で産声を上げた「JUNK」。立ち上げ時は、パーソナリティーとともに現場で番組作りに携わるディレクターという立場から同枠に関わっていた宮嵜氏は、芸人のみで構成するという試みを始めた当初の心境を振り返る。「ブームの流れを受けて、芸人中心の編成に決まっていったと思います。当時の僕は、芸人さんとラジオ番組を作るのがとても楽しかったし、番組も面白かったので、それを一貫して帯で番組をまとめるっていうのはスゴくいいことだとうれしくなりました」。

 立ち上げ当初から、小堺一機&関根勤の『コサキンDEワァオ!』や『極楽とんぼの吠え魂』といった豪華なラインナップだったが、現在の強力な布陣となってから、まったく変わることなく今年で8年目に突入。メインのターゲット層が10代から20代の若者世代であることから、パーソナリティーの入れ替わりが激しい深夜ラジオの中で、同じ顔ぶれで7年間続いていることは驚異的だが、そんな「JUNK」を統括する宮嵜氏は「やっぱり、パーソナリティーの皆さんの力が大きいです」と感謝した上で、番組作りのイメージを打ち明ける。

「本当に1個1個の番組が光っていて、5者5様なので、『JUNK』というトータルで見ていなくて、5番組それぞれを担当しているイメージ。ブランディングとかも別にそんなになくて、『JUNK』というわかりやすい看板を立てただけだという意識なので、そこにそれぞれの番組が収まっているというイメージですね。ただ、ラジオをパッとつけて『あっ面白いな』っていう、玄関口的な役割になれたらという思いは常にあります」。

■人気芸人たちの“JUNK愛” 若者のラジオ離れ逆手に「新しいメディアになれば…」

 「JUNKらしさ」については「スベったところ、失敗したところも全部さらけ出せるっていうのが、お笑い芸人さんの強みだと思っていて、そこが支持していただいている理由かなと。例えば、伊集院さんが旅に出て大失敗するフリートークって、めちゃくちゃ面白くて、爆笑問題さんも太田さんのボケに対して田中さんが間違える、それを太田さんがマジで説教する。そんなところを放送に出せるって、芸人さん以外なかなかいないですよ」と力説。その上で、各パーソナリティーたちの“JUNK愛”あふれるエピソードもこっそりと教えてくれた。

「矢作さんが、結婚するっていうのを『ラジオで言いたい』と言ってくれたのもそれだと思います。最初の発表の場に『JUNK』を選んでくれたっていうのは、プロデューサーとしてすごくうれしいですね。バナナマンだって、年一回の単独ライブの情報を最初に言うのも、山ちゃんが南海キャンディーズでもう一回『M-1』に挑戦しようって言ったのも、ラジオだった。やっぱり、そういうところって我々との信頼関係もあると思いますし、芸人さんたちが、ラジオをベースキャンプにしてくれているっていう強みはありますね」。

 一方、同時間帯に放送されているニッポン放送の『オールナイトニッポン(ANN)』は今年で50周年。4月からは月曜日のパーソナリティーに俳優の菅田将暉(24)を迎え、それまで同時間帯で放送されていた歌手・俳優の星野源(36)が火曜枠へと移行。月曜日の伊集院、火曜日の爆笑問題という、前身からカウントすると20年以上続く「JUNK」の“ラジオの帝王リレー”とは、いい意味で対照的だ。今週は、各番組が総力を上げる「聴取率調査週間」(通称:スペシャルウィーク)にあたるが、星野のANNは奇しくも“コサキン”コンビがゲスト。裏番組を意識したような配置に見えるが、宮嵜氏は冷静に受け止める。

「例えば『裏がこれだから、これを当てようぜ』みたいなキャスティングをしたら、やってもらう方に失礼だと思うんですよ。『あなたがラジオをやれば、絶対に面白いから、やってもらいたいんです』じゃないとダメだと感じています。だから、ニッポン放送さんがどういう考えなのか、僕はわからないですけど、そういう配置はされないでしょう。星野さんは、昔からコサキンリスナーと公言されていたので、このタイミングで実現したんだなって思っています。皆さんが考えるより、そんなに意識して作ってないですよ」。

 最近ではradikoのタイムフリー機能が始まり、若者がラジオに触れる機会が少しずつ増加。宮嵜氏は、その先にあるラジオ界全体の盛り上がりに期待を寄せる。「映像がない状態で、人の話をじっくり聞く機会ってそんなにないと思うんですけど、逆にそれが新しいみたいになって、ブームになればいいなと。僕たちからすれば、ラジオは既存のメディアで、すごくアナログですけど、たぶん今の小中学生とかはそこをすっ飛ばしているから、その人たちにとって我々が何十年と変わらずにやっているものが『何、この新しいやつ?』ってなったら、超いいなと。『JUNK』に限らず、ラジオそのものがうっかりブームになったらいいなと思いますね」。

最終更新:4/17(月) 16:53

オリコン