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タイ生まれの夕張メロン? ニセ日本産横行 規制甘くいたちごっこ

北海道新聞 4/16(日) 7:00配信

ネットで評判、破格の安さ

 【バンコク堂本晴美】タイ産「夕張メロン」に香港産「北海道うどん」―。アジアで日本産と偽る商品の流通が横行している。タイでは数年前から「夕張日本メロン」を名乗るタイ産メロンが人気となっていたが、日本の農林水産省の調査を受けて夕張市農協が名前の使用を止めるよう通告して、3月に別名称に変更された。同省は2015年に産地の名称を保護する制度を導入したものの、海外での監視は容易ではなく、いたちごっこが続く。

 「『夕張』のシールが貼ってあるから日本からの輸入メロンだろう。とっても甘くておいしい」。昨年10月、タイのフリーペーパーに同国で人気となっていた「夕張日本メロン」が紹介された。価格は1キロ185バーツ(約600円)。夕張メロンに比べ破格の安さだ。

「最高品質」国が評価

 このメロンはタイの会社が北部タク県で生産し、数年前からスーパーなどで販売していた。果肉は夕張メロンの赤肉でなく青肉。もちろん夕張メロンではない。それでもネット上では「みずみずしい」「甘くていい香り」と評判だった。タイ政府が進める一村一品運動の商品に登録され、昨年は味や将来性などで最高品質と国から評価された。

 農水省は日本の特産品の名称を保護するため、15年に地理的表示保護制度を導入し、16年度までに「夕張メロン」など28品を登録した。同省は国外でも日本の産地ブランドを守るため、2国間協定の締結などにも取り組み始めている。ただ、海外での取り締まりには、制度の周知や規制範囲の線引きなどの難しさも伴う。

北海道新聞

最終更新:4/16(日) 10:21

北海道新聞