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浪江・請戸の慰霊碑に「氏名」刻まれず 町民以外の津波犠牲者

福島民友新聞 4/16(日) 10:30配信

 浪江町が請戸地区の町営大平山霊園に建てた東日本大震災の津波犠牲者を悼む慰霊碑に、家族が町内で仕事中に津波にのまれた町外の一部遺族が、犠牲者の氏名が刻まれていないと訴え出ていたことが15日、町への取材で分かった。町民以外では、町内で犠牲となった人のうち、たまたま把握していた2人だけを記していた。町は配慮が欠けていたとして、慰霊碑に追加記載する方向で対応を決めた。
 申し出た遺族は、双葉町在住だった佐藤一夫さん(75)=いわき市=と、富岡町在住だった吉田聖子さん(63)=二本松市。佐藤さんの長男健一さん=当時(41)=と吉田さんの長女美紀さん=当時(35)=は、ともに浪江町の請戸郵便局に勤務し、震災の津波で犠牲になったとみられる。
 慰霊碑は3月に町が建立。表には津波の死者・行方不明者計182人の氏名を、裏には「災害は再びやってくることを忘れてはならない」と教訓を記した。佐藤さんと吉田さんは今月11日に現地を訪れ、子どもの名前が刻まれていないことに気が付いた。福島民友新聞社の取材に対し、佐藤さんは「記されているのかと思っていた。見ない方が良かった」と話した。吉田さんは「町外の人の名前がまったく載っていないならば納得できたが、どうして娘の名前が省かれたのか。悲しい」と声を落とした。

福島民友新聞

最終更新:4/16(日) 10:30

福島民友新聞