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中国GDP6.9%増 短期的には日本へプラスも 年後半は減速か

SankeiBiz 4/18(火) 8:15配信

 中国の1~3月期実質国内総生産(GDP)は中国経済の底堅さを示し、短期的には日本からの輸出や直接投資の追い風となりそうだ。ただ、今後、中国政府が不動産投資や消費の過熱を抑える引き締め策に走り、2017年後半は景気が減速するとの見方は強い。「外需」頼みの成長が続く日本経済には、下押し要因となりかねない。

 「固定資産投資で民間投資が強く、自動車販売も伸びた。足下の経済指標は強い」。三井住友アセットマネジメントの佐野鉄司シニアエコノミストはGDPに関し、こう指摘する。

 実際、1月からの減税措置縮小の影響が懸念された中国の3月の新車販売台数は、前年同月比4.0%増の254万2900台に。日系自動車大手は、トヨタ自動車とホンダ、マツダの3社の販売が3月としての過去最高を更新した。

 日系ではこのほか、カジュアル衣料品店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは中国の売り上げが堅調。海外ユニクロ事業の上期(昨年9月~2月期)の営業利益が66%増加し、17年8月期も大幅増益を見込んでいる。

 ただ、先行きには警戒感も出る。日本鉄鋼連盟の進藤孝生会長(新日鉄住金社長)は「中国経済はやや過熱気味だ。粗鋼生産は当初は減少する見通しだったが、逆に増加している」と指摘。不動産や住宅の価格の上昇も「続くか心配しており、注視していかなければならない」とする。

 この点、三井住友アセットマネジメントの佐野氏は、中国当局が過熱感を冷やすため「金融緩和策を『中立』にする(後退させる)などの政策をとる可能性がある」と指摘する。

 中国国内の投資や消費の意欲が冷えれば、年12兆円に上る日本からの輸出が減る要因になる。対中輸出は日本の輸出総額の18%も占めるだけに、「日本経済に影響が出る」(農林中金総合研究所の南武志主席研究員)。

 実際、日本の昨年10~12月期の実質GDPが4四半期連続のプラスを確保したのは、米中向け中心に輸出が2.6%増と大きく伸びたことが大きかった。

 また、中国市場はただでさえ「人件費が上がっている上、円安が進み、日本メーカーが生産拠点を移すメリットが薄れている」(南氏)。景気減速の要素が加われば、年間で総額1兆円を超える日本企業の直接投資の戦略は転換を迫られる可能性がある。

最終更新:4/18(火) 8:15

SankeiBiz