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県「茨城移住」促進へ HP充実、「県民証」発行

茨城新聞クロスアイ 4/17(月) 4:00配信

自然に恵まれた場所での「2地域居住」や田舎暮らしが注目される中、本県への移住を促そうと、県はホームページ(HP)の充実や「いばらきふるさと県民証」を発行するなどPRに力を入れている。空き家を活用した「お試し居住」が人気を集めるなど効果も見せる。ただ、NPO法人がまとめた移住希望先ランクでは、東日本大震災以降、順位が低下しており、県は「茨城の良さを知ってもらい、移り住む人を増やしたい」とアピールを強化している。

県は、HP「茨城移住なび」を昨年3月に開設し、本県の住み良さや移住者の経験談を紹介している。県内14市町村が運営する「空き家バンク」の情報を一括して検索できるシステムも同11月から用意した。空き家の価格や賃借料をはじめ、築年数、立地、間取り、駅の近さ、補修の必要性などが閲覧できる。14日現在、登録数は48件。

県県北振興課によると、空き家を活用し、1週間から3カ月程度の短期滞在で移住体験できる「お試し居住」は、日立や北茨城、大子など県北6市町が実施。1日千円程度の利用料で住むことができ、昨年度は東京や千葉、福島などから23組38人の利用実績があった。ここ2年間で20~40歳代の世帯4組6人が実際に移住を決めた。県北以外では、笠間、筑西、稲敷の各市も同様の事業を始めている。

県内の空き家は2013年現在、総住宅数約126万戸のうち約18万戸(14・6%)あり、県はこうした物件の活用にもつながるとして移住増加に期待を寄せる。

「ふるさと県民証」は、昨年4月から県外在住者向けに発行。レンタカーや宿泊施設の割引など協賛企業のサービスを受けられるほか、県が発行する季節ごとの情報誌やメールマガジンを受け取ることができる。4月現在、約3500人が登録している。

県企画課は「いきなり移住するのは職探しなどの面で敷居が高い。まずはお試し居住や情報に触れてもらい、茨城のファンを少しずつ増やしていきたい」としている。

地方暮らしやUIJターンをサポートするNPO法人「ふるさと回帰支援センター」(東京)の統計によると、同センターの移住希望セミナー参加者や問い合わせは昨年、2万6千件を超え、5年前の3・7倍まで増えている。

同法人の「移住希望地ランキング」で本県は、09年に全国4位、10年に6位、11年に4位まで上昇。しかし、東日本大震災を契機に順位を下げ、13年に16位、14年に17位に入った以外は、いずれも20位にも届かない「圏外」になっている。

同法人の高橋公(ひろし)代表理事は「地方創生の動きが始まった14年以降、リタイア世代の田舎暮らしだけではなく、若者が地方に目を向けている」と説明。本県については「NHK朝の連続テレビドラマの舞台になり、注目を集めるなど好機だが、人気上位の県に比べて受け皿が不十分。具体的な提案方法を含め、もう少しPRが必要」と指摘している。 (黒崎哲夫)

茨城新聞社

最終更新:4/17(月) 18:06

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