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若山牧水、石像で再建へ=盗難被害乗り越え―群馬・中之条

時事通信 4/17(月) 4:28配信

 群馬県中之条町にあった歌人若山牧水(1885~1928年)の銅像が昨夏に盗まれた事件を受け、地元保存会は石像として再建することを決めた。

 寄付を募り、10月の「牧水まつり」までの完成を目指す。

 牧水詩碑保存会によると、牧水は県内を巡る旅で同町の暮坂峠を越え、情景を詠んだ詩「枯野の旅」を残した。その一節が刻まれた詩碑とコンクリート製の像を1957年、峠に建立。87年に銅像に作り替えられたが、昨年7月に足元から切断され持ち去られた。その後逮捕された男らは「生活費のため売った」と供述した。

 牧水はモミジやキツツキの様子など、峠周辺の風景を詠んだ歌を多く残した。保存会の山本三男会長(69)は「貴重な歌を残したこの場所に建つ銅像は文化的価値が高かった」と残念がる。牧水のふるさと宮崎県からもファンが訪れるなど、地元住民以外からも親しまれていた。

 「像がない詩碑は考えられない」と、保存会は再建を決定。地元温泉組合などに協力を求め寄付金を募るほか、中之条町や隣の草津町への補助金申請も視野に再建資金を準備する方針だ。

 山本会長は、新たな像の制作を中之条町の石彫家齋木三男さん(41)に依頼。地元芸術家の制作で一層親しみの持てる像になるとの思いからだ。齋木さんは「石は経年変化が味になる。今までの牧水像のイメージを損なわず、石材を生かした像を作りたい」と意気込む。

 牧水が峠を通った10月20日に合わせ、詩碑の前では毎年同日、「牧水まつり」が開かれる。新たな像は10月のまつりでお披露目される予定だ。 

最終更新:4/17(月) 4:28

時事通信