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2017年も選挙の年! 政治リスクを頭に入れて運用しよう

ZUU online 4/17(月) 17:40配信

為替レートや株価は政治の動きと密接な関わりがある。先の米国大統領選挙の際も動きがあったことは記憶に新しい。大きな選挙がある年は特に注意すべきといえる。資産運用に関する政治リスクについて考えていきたい。

■2016年の選挙結果

2016年は、諸外国で大きな選挙や国民投票が行われた年だった。

2016年6月には、英国がEUを離脱するかどうかを問うEU離脱問題(Brexit)にかかわる国民投票が行われた。前評判を覆し、離脱が残留を上回った。その結果を受け、英国の通貨であるポンドは大きく下落し、日経平均株価も大幅下落した。興味深いのは、大幅なポンド安をテコに英国企業の業績が向上し、英国の代表的な株価指数FTSE100はその後、最高値を更新したことだ。EU離脱によってヒト・モノ・カネの動きが制限され、経済停滞により英国の株式市場も大幅下落は免れないと思われていたが、蓋を開けてみると真逆の展開だった。

2016年11月には、米国大統領選が行われた。当選すると予想されていたのは、民主党のクリントン候補だったが、共和党のトランプ候補が各州で勝利していくにつれて、一時的にドル円レートは101円を割り込む手前まで円高が進み、日経平均株価も大幅に下落した。トランプ候補は保護貿易主義を強く主張しており、トランプ大統領が誕生したら経済停滞に陥りかねないと思われていたからだ。しかし、むしろ大規模減税や大型インフラ投資といった成長戦略が好感され、選挙翌日のNY市場から世界的に株式市場が大幅上昇に切り返したのは記憶に新しい。

価格の変動性を意味する「ボラティリティ」という言葉がある。ボラティリティが高いということは価格変動が激しいことを意味する。2016年は事前予想と異なる選挙結果が続き、そしてその結果に対する予想(トランプ大統領誕生なら円高株安になるなど)も外れた。この2つの予想外が重なり、ボラティリティを高めたといえるだろう。

■2017年の選挙予定

2017年にも諸外国では大きな選挙が予定されている。中でも注目すべきはEU主要国で立て続けに行われる選挙だ。3月にはオランダ総選挙、4月にはフランス大統領選挙、秋にはドイツ連邦議会選挙が実施される予定である(2017年3月上旬執筆時点)。

これら欧州諸国の選挙結果によって、2017年もボラティリティが高まるリスクも想定しておく必要があるだろう。2016年のように「予想外の結果」となる可能性も大いにあり、また「予想外の結果がでたときの反応」も現時点では予想できない。英国総選挙や米国大統領選挙など「可能性は低いが実現したらネガティブ」と思われていたシナリオが、現実化し、かつ蓋を開けてみるとポジティブに受け止められる可能性もある。もちろん、素直に大幅下落するパターンもあり得るだろう。

EU離脱問題は英国だけでなく欧州のあらゆる国や地域で火種となっている。オランダ、フランス、ドイツというEU主要国の選挙結果次第では、他のEU諸国でも、EU離脱を支持する政党が躍進する可能性がある。EUを離脱するか否かの総選挙に踏み込む国も増えるかもしれない。

■リスクを想定した投資を

このような状況で個人投資家はどのようなことに気をつければいいだろうか。

選挙前には投資を控えるなど政治リスクを念頭に置いた投資をすることによって、選挙結果の影響を受けずに済むことができる。既にポジションを持っている人も、選挙前に一度キャッシュに戻して、選挙後のトレンドを確認してからポジションを張り直すことも検討したい。様々な事情からポジションをニュートラルに戻せない人も、追加購入用のキャッシュを用意しておいたり、この水準まで達したら損切り(もしくは利益確定)すると決めておいたり、事前に色々な結果を想定してリスクコントロールを行いたい。

日本だけでなく諸外国の選挙スケジュールを把握し、資産運用に役立てることが肝要であろう。(提供:確定拠出年金スタートクラブ)

最終更新:4/17(月) 17:40

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