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セルヒオ・ガルシア、前のミスを頭から消す方法 派手なプレーではなく目の前の1打に集中

夕刊フジ 4/17(月) 16:56配信

★勝者のワザ・マスターズ優勝

 マスターズ最終日のバックナイン。ガルシアは10、11番の連続ボギーで同組のジャスティン・ローズに2打のリードを許した。

 このままずるずると引き離されていってしまうのか…。そんな会場の雰囲気は、13番パー5のドライバーショットのミスで、一層色濃くなった。左コーナーの林の上からフェードボールでフェアウエーを狙った1打であった。ボールは高い松の枝に当たり、落下してクリークに落ちた。

 しかしガルシアは落ち着いていた。ドロップしての第3打は、脱出してグリーン手前のフェアウエーに。アプローチをピン右2・5メートルに寄せ、1パットのパーでしのいだ。

 カップインすると、ガルシアは小さくガッツポーズ。このパーセーブは、イーグルかバーディーに匹敵するモチベーションの高まりをもたらしただろう。そして、続く14番のバーディー、15番のイーグルへとつながっていった。

 プレーオフで敗れたローズが後に語っていた。「バックナインでのカムバックこそ現在の彼の実力と精神的な強さを証明したものだったと思う」

 ピンチにどう向き合うか。ゴルフの中での大きな要素である。アマチュアゴルファーは、傷口を広げて大叩きしてしまうことが多い。ガルシアは、派手なプレーではなく、目の前の1打でやるべきこと、できることに集中して処理していった。

 考え方は、こうだ。もし、このホールのティーショットがティーグラウンドからではなく、もともとクリーク横の林の中から打つものだったとしたらどうするか。ピンチに立たされたとき、ガルシアは、いつのころからか、そう考えるようになってきたという。

 実際には、第3打だったのだが、ガルシアにとっては、これが第1打で、その前のミスは、すでに頭の中に残っていなかった。それよりも、次のショットをどこから打つか。狙える範囲で、次のショットを打つのに最も有利になるエリアはどこか。次のショットと、それに続くパッティングで決めやすいポジション取りをイメージして、勝負をしていく。

 それができたとき、バーディーやイーグル奪取に匹敵する達成感が生まれ、気持ちの盛り上がりを感じることができる。ガルシアもそれが大きなターニングポイントになった。

 ■セルヒオ・ガルシア 1980年1月9日生まれ。スペイン、バレンシア州出身。レッスンプロだった父の教えを受けて3歳でゴルフを始め、15歳で欧州アマチュア選手権優勝。「神の子」の愛称で知られる。99年のマスターズでベストアマに輝いた後にプロ転向。同年の全米プロで2位。欧州ツアー12勝、米ツアー10勝。178センチ、80キロ。

最終更新:4/17(月) 16:56

夕刊フジ