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不動産の原価はどうやって決まる?価格の三面性とは

ZUU online 4/17(月) 20:10配信

明確な価格があらかじめ決められていないもの、その一つに不動産があります。ただ、売り出し価格を決めないことには不動産を売却することができません。

不動産の価格というのはどのように決められるものなのでしょうか。手法を知ることで、不動産の適正価格を把握できるようにもなりますのでその手法を紹介します。

■価格の三面性とは

不動産でよく使われる言葉に「価格の三面性」というものがあります。さまざまな角度から考えることで、不動産の価値を見極めるために使われます。この「価格の三面性」とは、どのようなものでしょうか。

価格の三面性には、一般的に次に挙げる三つの要素が用いられます。

・ 費用性 :作るために、どれほどの費用を投じたか
・ 市場性 :市場において、どれほどの値段で取引されるものなのか
・ 収益性 :利用することで、どれほどの収益を上げられるか

これに基づき、不動産では一般的に次の評価方法が用いられます。

・ 原価法(費用性)
・ 取引事例比較法(市場性)
・ 収益還元法(収益性)

■不動産における価格の三面性

不動産の価格を試算する場合、一つの評価手法に頼るのではなく、原価法・取引事例比較法・収益還元法の三つの手法を併用して評価することが重要になります。試算された価格をそれぞれの手法において検証し、評価対象となる不動産にはどの評価手法が適しているのか考慮する必要があります。不動産の価格は、このような過程を経て試算されています。

・ 原価法(費用性)
もう一度同じ建物を建築した場合にかかる費用(再調達原価)に対して、建築してからの経過年数や設備・間取・建物や設備などの状態を考慮した価格の補正(減価修正)を行い、不動産の試算価格を求める方法を原価法と言います。原価法は、戸建ての価格を試算する際に多く用いられる手法です。

土地を伴う戸建ての価格を求める場合は、周辺の取引事例を参考にして土地の価格を試算し、建物の価格は原価法を用いて建物の価格を試算します。そして、それらを合算するのです。

・ 取引事例比較法(市場性)
過去の取引事例から条件の近い事例を選択して比較を行い不動産の価格を試算する方法を、取引事例比較法と言います。中古マンションや住宅地の価格を試算する際に多く用いられる手法です。

比較を行う要素としては、交通や日照・眺望に加え、マンションでは方位、分譲・施工主、築年、耐震性など、住宅地では住宅環境、騒音、街路条件、画地条件などが挙げられます。

価格を試算する対象不動産と取引事例として採用する不動産との間で、上記要素に重み付けをして比較し、価格の試算を行います。

・ 収益還元法(収益性)
対象不動産から得られる純収益(総収益から総費用を引いたもの)の総和を求めることにより、その不動産の価格を試算する手法を、収益還元法と言います。収益還元法は、賃貸アパートや賃貸マンション、貸店舗・貸オフィスなどの収益不動産の価格を試算する際に用いられます。

計算式は「収益価格=純収益÷還元利回り」となります。賃料収入が1,000万円、総費用が300万円の賃貸マンションを例に考えてみましょう。このマンションの純収益は1,000万円-300万円=700万円、還元利回りを7%とした場合の収益価格は700万円÷7%=1億円ということになります。

■三面性だけに頼り過ぎない

不動産の価格はその不動産がどのような用途に用いられるのか、不動産が位置する地域の特性、その不動産が将来にもたらす利益の大きさなど、さまざまな要因が複雑に絡み合って決定されるものです。

より正確な価格を把握したい場合には不動産鑑定士や宅建業者の意見を求めることも、時として必要になるでしょう。(提供:不動産投資コンシェルジュ)

最終更新:4/17(月) 20:10

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