ここから本文です

<中国GDP>6.9%成長…1~3月期 下げ止まり鮮明

毎日新聞 4/17(月) 11:05配信

 【北京・赤間清広】中国国家統計局が17日発表した今年1~3月の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質で前年同期比6.9%増となり、2四半期連続で前の四半期を上回った。中国の経済成長率は2016年に6.7%と26年ぶりの低水準になるなど、減速基調が続いていたが、景気対策の効果で下げ止まりが鮮明になった。

 中国政府は今年の成長率目標を「6.5%前後」に設定している。目標達成に向け、まずは順調なスタートを切った形だ。

 個別指標では、公共投資や企業の設備投資を示す「固定資産投資」が前年同期比9.2%増(16年実績8.1%増)となり、昨年に続き高水準を維持している。内訳を見ると、政府や国有企業による投資が13.6%増(同18.7%増)だったほか、低調だった民間部門も7.7%増(同3.2%増)に改善した。主に国有企業が担っているインフラ投資など政府の景気刺激策が呼び水となり、民間の投資意欲が徐々に改善しつつある。

 工業生産は6.8%増(同6.0%増)と堅調だった。昨年末から輸出の回復傾向も強まっており、企業部門が中国経済をけん引している。

 一方、消費動向を示す社会消費品小売総額は10.0%増(同10.4%増)だった。

 習近平指導部は今秋に予定されている5年に1度の党大会に向け、順調な経済運営をアピールする必要がある。今後もインフラ投資や企業減税など政府主導で経済を支えつつ、企業や個人の景況感改善を促す戦略を続ける見通しだ。

 ◇解説 金融緩和で下支え 「バブル」懸念も

 中国は現在、製造業を中心とした途上国型の産業構造からの脱却を目指す移行期にある。経済運営を誤れば失速のリスクも抱えているだけに、中国経済の下げ止まりの動きが鮮明になったことは、世界経済にとっても朗報と言える。

 下げ止まりの立役者は、中国政府自身だ。大規模なインフラ投資や金融緩和を実施して景気を下支えし、減速基調が続いていた中国経済の流れを変えた。今秋に5年に1度の共産党大会を控える習近平指導部にとって、安定した経済運営の実現は大きな「成果」となる。

 一方で、無理な景気刺激による「副作用」も拡大している。金融緩和で大量のマネーが市場に流れ込み、不動産などの投機をあおる結果となった。バブルがはじければ深刻な金融危機を招きかねない。

 「我が国の経済には際立った矛盾や問題が存在している」。3月に開いた全国人民代表大会(全人代=国会)で李克強首相はこう強調した。経済の失速を防ぎつつ産業の構造改革を進め、同時に金融リスクにも対応する。下げ止まった景気を持続的な成長軌道に乗せるには、複雑な方程式に挑む必要がある。【北京・赤間清広】

最終更新:4/17(月) 13:17

毎日新聞