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古民家の台所が幽玄の世界に 大阪・吹田で「能楽囃子」

産経新聞 4/17(月) 7:55配信

 古民家の台所を舞台に、簡略化された能を堪能する「能楽囃子(のうがくばやし)の世界」が16日、吹田市南高浜町の吹田歴史文化まちづくりセンター「浜屋敷」で開かれ、約90人のファンを魅了した。

 12回目の今回のテーマは、「ものまね条々」。司会、解説役の上田敦史さん(大倉流小鼓方)によると、ものまねは「物まね」ではなく、世阿弥が説く「さまざまな役柄を演じる際の心構え」のこと。関西で活躍する若手能楽師(観世流シテ方)らが「神」「男」「鬼」などを主人公とする5曲を披露した。

 最初の4曲は、紋付きはかま姿で能のクライマックスシーンを演じる「舞(まい)囃子」形式で行われ、住吉明神が登場するめでたい「高砂」などが舞われた。最後に、宇宙のすべてを映し出す「野守の鏡」を守る鬼神と山伏のやりとりがダイナミックな「野守(のもり)」が、曲の後半の見どころを演じる「半能」形式で披露された。

 浜屋敷は江戸時代の庄屋の屋敷跡で、薄明かりの台所の板間が舞台になった。能楽ファンらは、土間のカマドの前に置かれたイスに座って鑑賞し、幽玄の世界に浸った。

最終更新:4/17(月) 7:55

産経新聞