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<トルコ国民投票>改憲派勝利で欧州懸念 関係の分岐点にも

毎日新聞 4/17(月) 18:39配信

 【ベルリン中西啓介、ブリュッセル八田浩輔】トルコの国民投票で改憲派の勝利を受け、欧州では懸念が高まっている。加盟交渉中の欧州連合(EU)の理念に反して報道機関への圧力を強め、死刑制度の復活も辞さないエルドアン大統領の権限強化につながる改憲は、今後の欧州トルコ関係にとって分岐点となる可能性がある。

 EUのユンケル欧州委員長らは16日の声明で、改憲反対派の「不正行為があった」との主張を受け、「国際監視団の評価を待つ」と言及。その上で、今回の憲法改正がEU加盟候補国の義務を満たすか評価するとした。

 EUは、中東からの難民流入阻止や過激派組織「イスラム国」(IS)対策でトルコの協力が不可欠であり、これ以上の関係冷え込みは回避したいのが本音だが、溝は深い。

 「(国民投票の)結果は、トルコでは現状の政治課題について(我々とは)全く異なる解釈があることを示した」。欧州で最も多くのトルコ人が暮らすドイツのアルトマイヤー官房長官は独公共放送の番組で、人権尊重などの観点からトルコに懸念を表明した。

 選挙期間中、エルドアン政権の主要閣僚は訪独し、在独トルコ人への選挙運動を展開。集会を禁止するドイツ側をエルドアン氏が「ナチの手法」と批判するなどして関係は悪化した。ガブリエル独外相は「冷静さを保って慎重に対応すべきだ。まずは、ドイツでも行われた過激な選挙戦が終わって良かった」とツイッターで皮肉交じりに振り返った。

最終更新:4/17(月) 18:59

毎日新聞