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2020年、東京五輪後の競技施設はどうなる…小池知事のブレーンが分析

スポーツ報知 4/18(火) 7:04配信

 小池百合子知事(64)のブレーン、都政改革本部顧問の上山信一氏(59)が五輪施設の運営方針などについて語った。

【写真】東京五輪のボート・カヌー会場となる海の森水上競技場のイメージ(都提供)

 スポーツ施設には、プール、アリーナ、スタジアムなどいろいろあります。プロチームのホームになる野球場や、コンサートに使えるアリーナは黒字ですが、通常はたいてい赤字です。

 美術館、博物館は入場料だけでは運営費すら賄えない。だから国公立が多い。スポーツ施設は、例えばプール、スケート場などは民間企業だと黒字、役所だと赤字のことが多い。民間は集客の努力やコスト管理への執念が違うんです。

 最近は土地と建物は国や自治体が所有したまま、運営だけを民間に任せる方法もあります。指定管理者制度やコンセッション方式(運営権売却)といわれるものです。五輪のバレーボール会場となる有明アリーナはコンセッション方式が準備されています。この方式だと事業者が将来の料金収入を担保に銀行からお金を借りたり、災害時に役所が迅速に復旧工事ができるというメリットがあります。

 今、都は五輪施設を建設していますが、大会後にどれくらい施設が利用されるかが大きな課題です。体育館やアリーナは多くの種目の試合に使え、稼働率は高い。赤字は少ないでしょう。ボート、カヌー施設は大変です。競技人口が少ない上に天候に左右され、高い稼働率は見込みにくい。

 五輪開催を機に各競技団体は施設の新設を要望しました。昨年の施設見直しの際にも「国際大会を誘致する」「競技者の数を増やす」と主張されました。そうならなかったら赤字は都民の負担です。都民の立場を代弁すると、施設の新設を要望した各団体には大会後の施設への集客努力と運営費の赤字の負担を求めるべきでしょう。(談)

 ◆上山 信一(うえやま・しんいち)大阪市生まれ。59歳。京大卒業後、国土交通省(旧運輸省)入省。86年米コンサルティング大手マッキンゼーに入社し、92年から共同経営者。07年から慶応大総合政策学部教授。大阪府特別顧問、愛知県政策顧問のほか昨年から東京都の顧問及び都政改革本部特別顧問を兼務し、五輪会場見直し、事業効率化などを担当する。

最終更新:4/18(火) 12:56

スポーツ報知