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学校や職場の人間関係…カースト問題が起きるのはなぜ?

All About 4/17(月) 7:30配信

◆人が集うと「カースト」が生じる?

大人も子どもも、学校や職場、地域などの何らかのコミュニティに所属すると、その集団に独特な結びつきが生まれることが多いと思います。

しかしコミュニティが大きくなると、そこにはさまざまな個性の人間が入り乱れるため、集団の中でも、より似たような特色の人同士が小さな集団を形成しがちです。すると、その小集団が他の小集団のことを悪く言う空気が生まれたりして、排他的な空気が発生することは少なくありません。

こうしてコミュニティ内の小集団の間で自然発生的に生じる、排他的で序列的な構造が、いわゆる「カースト」と呼ばれるものです。

◆大人社会にも子ども社会にも存在する「○○カースト」

コミュニティにおけるカースト問題には、さまざまなものがあります。最も有名なのは、中高生が意識する「スクールカースト」ですが、大人の世界でも、母親集団間の「ママカースト」やタワーマンション等で一部見られる(と言われる)「マンションカースト」といったものが話題になっているようです。

「カースト」という呼称はつかなくても、職場や地域、サークルなどのコミュニティにおいて、本来は平等な立場にあるはずの人々の間に、力の強い小集団と弱い小集団とが階層のように分かれ、序列的な雰囲気を経験したことのある人は多いことでしょう。

ではなぜ、大人のコミュニティでも子どものコミュニティでも、小集団によるカースト的な構造は発生してしまうのでしょう?

◆「集団間差別」が発生するメカニズムとは?

社会心理学では、自分が属する集団(あるいは、属していると感じる集団)を「内集団」、それ以外の集団を「外集団」と呼びます。人が普段、何気なく生活している上では、特に内集団のことを意識することはありません。しかし、突然コミュニティの中にそれまでのメンバーとは違う特色の人々が加わるなどして、外集団の存在を意識するようになると、急に内集団への所属意識が高まり、内集団と自分を同一視するようになります。

こうして内集団への同一視が強まると、内集団の価値を高く評価することによって、その内集団に所属する自分の自尊感情を守ろうとするようになります。その結果、内集団のみを好意的に評価する「内集団ひいき」が発生し、外集団に対して価値を切り下げ、偏見を向ける「集団間差別」が発生していきます。

コミュニティ内で発生する「○○カースト」も、この内集団ひいきによる集団間差別の延長線上にあるものと考えられます。

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最終更新:4/17(月) 7:30

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