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JFEスチール、高耐食溶融めっき鋼板「エコガルNeo」開発

4/17(月) 6:01配信

鉄鋼新聞

 JFEスチールは、5%アルミ―亜鉛系高耐食溶融めっき鋼板の新製品「エコガルNeo」を開発し、このほど生産を開始した。グループ会社のJFE鋼板で製造してきた同鋼板「エコガル」の表面をさらに平滑かつ美麗にすることで外観が向上。商品ラインアップの拡充を通じて多様化する顧客ニーズに対応し、電機や建材、自動車など幅広い市場を捕捉する。

 製品名は、エコガルのブランド力にギリシャ語で「新しい」を意味する「Neo」を加え、これまでにない機能を付与したことに由来する。東日本製鉄所京浜地区(川崎市)の連続溶融亜鉛めっきライン(京浜No.3CGL、月産能力3万トン)で生産し、JFEスチールとJFE鋼板で販売する。
 新製品では、自動車鋼板で培った技術を応用し、エコガルが持つGI(溶融亜鉛めっき鋼板)と同等の溶接性や加工性といった特長を維持しながら、従来に比べ表面外観の精度を高めた。めっきの薄目付け化にも対応するほか、無処理かクロメートフリー処理で後処理を手掛け、490パスカル級ハイテン材までの強度に準じて製造できる。
 JFEスチールは関連設備の導入から2年の開発期間を経て同製品を市場投入する。今後はJFEグループでエコガルとエコガルNeo、二つの5%アルミ―亜鉛系高耐食溶融めっき鋼板を取りそろえ、国内外で市場開拓を進める。
薄板建材、重点品種に/海外市場も視野
 JFEスチールは今中期計画(2015~17年度)で、JFEスチールとグループ企業、さらにはグループ企業間の連携強化に力を入れている。
 棒線では、今月からJFE条鋼の仙台製造所をJFEスチールに移管。車向けの重要保安部品向けが多い棒線製品で、新たに製造部門も一体化した。
 また鋼管ではJFE鋼管と川崎鋼管を今月統合。JFE溶接鋼管を発足した。10月には知多製造所の小径ミルを新会社に移管。中径ラインパイプなどを除くJFEグループの小径溶接鋼管事業につき、研究・開発・製造・販売を一体化する。
 薄板では、鋼管や棒線のように形を一体にすることは現時点で実施しないが、実運用面では一体で進める方針。JFEはこれまで薄板建材を本体とグループ会社で機能分担してきた経緯があるが、エコガルNeoはJFEスチールが生産し、販売はJFEスチールとJFE鋼板がともに行う体制をとる。グループ連携を強化して、海外マーケットを含めて需要捕捉を狙う。
 エコガルNeoは建材・電機向けなど幅広い向け先を想定しているが、メーンターゲットは建材分野になるとみられる。JFEは今中期で、薄板建材を重点品種の一つに掲げる。世界の鋼材市場が伸びていく中で、JFEが将来にわたって規模の面でもプレゼンスを維持・発揮するためには、そうしたボリュームゾーンも手掛けていく必要がある、との考えだ。
 エコガルNeoは、すでに国内とともに、海外でも相次ぎ新規受注を獲得している。市場からの声に基づいて新製品に反映した「耐食性」「外観」「性能」の三つの特徴を柱に、販路の拡大に向けた一歩を踏み出す。(一柳 朋紀)

最終更新:4/17(月) 6:01
鉄鋼新聞