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WEC開幕戦:中嶋一貴組8号車トヨタが2017年初戦勝利。僚友7号車はクラッシュ

4/17(月) 3:35配信

オートスポーツweb

 WEC世界耐久選手権は4月16日、イギリス・シルバーストンで第1戦の決勝レースが行われ、2番手グリッドからスタートしたTOYOTA GAZOO Racingの8号車TS050ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/アンソニー・デビッドソン/中嶋一貴)が優勝を飾った。

【写真】ファイナルラップに大逆転を演じたクリアウォーターの61号車フェラーリ

■トヨタ、序盤からワン・ツー

 現地時間13時にスタートした決勝レースでは、序盤からトヨタの8号車と7号車TS050ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス)が1秒差のワン・ツー体制を構築。

 その後方に2号車ポルシェ919ハイブリッド(ティモ・ベルンハルト/アール・バンバー/ブレンドン・ハートレー)、1号車ポルシェ919ハイブリッド(ニール・ジャニ/アンドレ・ロッテラー/ニック・タンディ)が続いていく。

 レース開始から1時間が経とうかというタイミングでコースには弱い雨が降り出すが、タイヤを変更するほどの雨量には至らなかった。

 しかし、レース開始から3時間、今度は大粒の雨がシルバーストンを襲う。このタイミングでルーティンのピットタイミングを迎えていた2号車ポルシェはインターミディエイトタイヤに交換してピットアウト。この戦略が功を奏し、暫定トップへ浮上する。

 一方、デビッドソンがドライブする8号車トヨタは緊急のピットインはせず、ドライタイヤで走行するが、上述の通り2号車ポルシェにポジションを奪われたほか、1号車ポルシェにも交わされてしまう。

 しかし、路面が乾き始めると8号車トヨタは再度ペースアップ。トップを走るポルシェがドライタイヤに交換するタイミングでトップに返り咲いた。

 小林可夢偉がドライブしていた7号車トヨタは、リヤのアンチロールバーにトラブルが発生し、ペースダウン。総合4番手までポジションを落としてしまった。

■WECデビュー戦のロペスが大クラッシュ

 レース開始から4時間、コースには三度雨が降り始める。ウエットタイヤに交換するほどの雨量ではなかったが、ここで4番手を走行していたロペスがドライブする8号車に不運が襲う。

 ロペスはドライタイヤで走行中、コプス(9コーナー)へのブレーキングでバランスを崩してコースオフ。ハイスピードのままタイヤバリアに衝突し、マシンフロントを大破するクラッシュを起こしてしまった。

 レースはここでセーフティカーが導入され、クラッシュした8号車トヨタの回収が行われる。ピットへ戻された車両は修復され、その後レースには復帰したものの、優勝争いからは脱落してしまった。

 また、車両に一定以上の衝撃があった場合に点灯する”メディカル・ライト”が起動してたため、ドライブしていたロペスは、検査のために病院へ搬送されている。

■レース残り30分で8秒差。接戦の優勝争い

 レース残り1時間を切って行われた最後のルーティンピット、暫定トップにつけている7号車トヨタは給油とタイヤ交換、ドライバー交代を実施。一貴からブエミへバトンを繋いだ。

 その一方、2番手につけていた2号車ポルシェは給油のみのスプラッシュピットを敢行すると、わずか8秒差でポジションを逆転。レース残り31分を残して暫定トップへ浮上した。

 しかし、追いかけるブエミはハートレーよりフレッシュなタイヤを履いていること、マシンもコース特性にあったハイダウンフォース仕様のエアロキットを装着していることもあり、14分後には2秒差までギャップを短縮。テール・トゥー・ノーズへと持ち込む。

 そしてチェッカーまで残り12分というタイミングで、ブエミはザ・ループ(4コーナー)への進入でハートレーのイン側をこじ開けると、そのままオーバーテイク。自力でポジションを取り返した。

 トップへ浮上したブエミは、その後快調に走行してリードを広げ、最終的にハートレーとの差を6.173秒としてトップチェッカー。2017年シーズン開幕戦を制した。

 なお、今回の勝利はブエミとデビッドソンにとっては2014年の第6戦上海以来のもの。一貴を加えたトリオにとっては初めての勝ち星だ。

 総合2位は2号車ポルシェ、総合3位は1号車ポルシェが続いた。クラッシュした7号車トヨタは約50分の修復時間を経てコースに復帰。トップから38周遅れでチェッカーを受けている。

■LM-GTEアマ:澤圭太所属のクリアウォーターが大逆転

 LMP2クラスはジャッキー・チェン・DCレーシングの38号車オレカ07・ギブソン(ホーピン・タン/オリバー・ジャービス/トーマス・ローラン)が、LM-GTEプロクラスはレース中、度々ドアが開いてしまうアクシデントに見舞われた67号車フォードGT(アンディ・プリオール/ハリー・ティンクネル/ルイス-フェリペ・デラーニ)がクラス優勝を果たしている。

 LM-GTEアマクラスはレース終盤まで澤圭太が所属するクリアウォーターレーシングの61号車フェラーリ488GTEがトップを走行したが、フィニッシュまで残りわずかというタイミングで給油のみのスプラッシュピットを行い、一度クラス3番手まで後退してしまう。

 これによりトップには98号車アストンマーチン・バンテージが浮上。そのままチェッカーを受けるかと思われたが、ファイナルラップのストウ(15コーナー)で98号車と2番手につけていた54号車フェラーリ488GTEが接触。

 この間隙を縫って、61号車フェラーリがふたたびトップに浮上してチェッカー。クリアウォーターがWECフル参戦初戦で逆転勝利を手にした。また、これがWECフル参戦初戦となる澤にとっても初勝利となった。

 WEC第2戦は5月4~6日、ベルギーのスパ・フランコルシャンで行われる。

[オートスポーツweb ]