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民意の把握不十分 つくば市運動公園計画検証

茨城新聞クロスアイ 4/18(火) 4:00配信

土地購入後に白紙撤回されたつくば市総合運動公園整備計画を巡り、同市が事態の検証のために設置していた第三者委員会「市総合運動公園事業検証委員会」(郷原信郎委員長)は17日、白紙撤回に至った原因や、結論を踏まえた今後の市政運営への提言などをまとめた報告書を五十嵐立青市長に提出した。原因としては、市民からのニーズ・要望が強くないとの認識が不十分なまま整備計画が進められたとし、今後は民意の把握に努め、市民への説明を十分に行うことなどが提言として盛り込まれた。


報告書は、原因の一つとして「(当時の)市原(健一)市長がスポーツ都市、健康都市という構想でこのような大規模運動公園の整備事業を進めようとしたことが、市民の直接的ニーズに応えるものとは言い難かったところに問題があった」などと指摘。さらに、市議会に対して整備計画や土地取得に関する説明が不十分だったとしたほか、財政負担に対する市と市民の認識のずれがあったことなども原因として挙げた。

さらに、原因分析に基づく今後の市政運営への提言では、市民への十分な説明のほか、市議会に対する適宜適切な報告、財政負担における確実な財源と見通しを区別した市議会または市民への説明の必要性を指摘。大規模な土地取得に関しては、用地選定の判断の客観性を担保し、適正な価格算定のための鑑定評価についてのルール整備がそれぞれ求められるとした。

同委員会は同日、第4回目の委員会を開き、計21ページの報告書を五十嵐市長に提出した。その後、3委員全員が記者会見に臨み、郷原委員長は「完全に独立した立場で、中立性、客観性を100パーセント確保した形で行われた。今後の市政に生かしてほしいと強く願う」などと述べた。同報告書は市ホームページで公表された。

報告書提出を受け、五十嵐市長は「内容を踏まえ、ルール作りを進めていきたい。(調査、ヒアリングに応じた)関係者の協力に感謝したい」と述べた。さらに、市長は、購入した土地を元の所有者である都市再生機構(UR)に返還する方針であることから「これから交渉を開始したい。方法については庁内で検討する」などと述べた。

同運動公園整備計画は2015年2月に、陸上競技場や総合体育館など計11施設からなる総事業費305億円の基本計画が策定された。用地は既に同市大穂に購入していた45・6ヘクタール。その後、計画に反対する市民団体が住民投票を直接請求し、市議会が条例案を可決。計画の賛否を問う同8月の住民投票で8割が反対した。当時の市原市長は計画を白紙撤回した。 (高阿田総司)

茨城新聞社

最終更新:4/18(火) 4:04

茨城新聞クロスアイ