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<西伊豆W選>“若さ”に未来託す 小差で現職破る

伊豆新聞 4/18(火) 12:54配信

 3選を目指した現職と新人が激しい一騎打ちの選挙戦を繰り広げた西伊豆町長選は、前町議の星野浄晋氏(39)=田子=が、2期8年にわたり町政運営を担った現職の藤井武彦氏(73)=同=に313票の小差で競り勝ち、初当選を果たした。

 政策的な争点が乏しい中で、有権者は経験豊富な藤井氏の政治手腕よりも“若き町のリーダー”としての星野氏を望み、その可能性に町の未来を託した。

 当初は無投票の観測もあった町長選には、昨年11月末までにまず現職の藤井氏が出馬の意向を固め、その後の町議会12月定例会で正式表明。対する星野氏は年が明けた今年2月中旬、立候補の意向を明らかにし、その後に田子の大行寺で開いた記者会見で「住民の声が届くような風通しの良い町政にしたい」と出馬の動機を語った。

 結果的に一騎打ちとなった選挙戦は、序盤から機動力ある藤井陣営の選対がフル稼働。告示後はこまめに街頭演説などをこなし、地盤の田子地区で着実に票を伸ばした。

 一方の星野陣営は大票田の仁科地区だけでなく安良里、宇久須地区で激しい票の奪い合いをものにし、300票差をつけて競り勝った。“町民党”“勝手連”といった草の根運動を繰り広げ、広く観光関係者らもバックアップし、“現職批判票”だけでなく確実に自身に対する信任票や浮動票を引き寄せた。

 町内では藤井氏の政治手腕を評価する声が聞かれた一方で、その手法に対しては「ワンマン」との批評があったのも事実。これまで“骨太な推進力”で決断と実行を重ねてきてはいるが、一騎打ちを挑んだ星野氏に現職が敗れた背景には「意見にしっかりと耳を傾けるべき」との町民たちの思いも重なる。

 終始一貫して「年々若者が減り続け、町では年間20人前後しか子どもが生まれない状況」「人口減少対策が急務」と主張し続けた星野氏。少子高齢化が進む中、学校統合や斎場建設など町が抱える課題への対応も待ったなしだ。直面する問題に真正面から向き合い、将来に向けて力強く有言実行を積み重ねていくのを多くの町民が期待し、注視している。

(佐藤裕一記者)

 【写説】投票率が前回選より約6ポイント低い77・47%だった西伊豆町長選・町議選=同町田子

最終更新:4/18(火) 12:54

伊豆新聞