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<京葉ガス>発注先の日立に他社内部資料提供か

河北新報 4/18(火) 11:56配信

 日立製作所グループの都市ガス熱量調整設備を導入した京葉ガス(千葉県市川市)グループが同設備などの工事発注の際、見積もりに関する三菱化工機(川崎市)の内部資料を競争相手の日立側に渡した可能性のあることが17日、分かった。日立社内で三菱の資料の存在が確認されており、日立、京葉ガス側の行為が不正競争防止法に抵触する恐れがある。

 工事は2014年7月~15年12月、千葉市にある京葉ガスの施設の設備増強などを目的に実施された。投資予定額は14億2800万円。京葉ガスのグループ会社が発注し、日立グループが大手特約店としている企業が受注した。

 日立は下請けとしてガス製造設備の納入や据え付け、配管工事に当たったが、日立の内部資料によると、主要業務を日立が担った。

 河北新報社の取材によると、日立社内で見つかった三菱の資料は工事予定額を記す見積書、設計の詳細を示す見積仕様書、工事参加予定業者の一覧など。見積もりを取った際に京葉ガス側から日立側に渡った可能性が高い。

 入手した三菱の積算と比べて、日立が自社担当分の業務の見積額を引き下げたことをうかがわせる資料もあった。

 一方、日立の内部調査結果を記した文書は、三菱の見積書は日立が大手特約店の企業を通じて入手したと指摘したが、入手の経緯は不正競争防止法が禁じる不正取得行為に当たらないと結論付けた。

 三菱化工機は「見積書などは営業秘密で第三者に公開することは承知しておらず、業界の商習慣としても考えられない」と強調。日立、京葉ガスは契約に関わることなどを理由に「答えられない」と話す。

 京葉ガスは顧客約90万人(昨年3月現在)の全国5位の都市ガス事業者。ガス製造設備の工事費用はガス料金の原価として積み上げられ、料金に転嫁される。

 日立の熱量調整設備を巡っては、仙台市ガス局など全国の3都市ガス事業者の液化天然ガス基地で12~14年、主要部品周辺に霜が付くなどの不具合が発生。日立は「工事に施工不良があった」と説明している。

最終更新:4/18(火) 17:32

河北新報