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<東松島市長選>ポスト復興 3氏白熱

河北新報 4/18(火) 12:25配信

 12年ぶりの選挙戦となった宮城県東松島市長選(23日投開票)が白熱している。行政や政治の経験を積んだ3人の新人による争い。2005年の合併後、3期にわたり市政を運営してきた阿部秀保市長(61)が退き、東日本大震災の復興後も見据えた戦いになる。被災地を駆ける各候補を追った。

【写真】東松島市長選に出馬する3候補

 「市民の声を聞き、豊かな行政経験を生かす。即戦力として新たな市役所づくりに励みたい」

 市役所鳴瀬庁舎前で17日、マイクを握った元市議木村清一氏(67)が市政の改善を訴えた。

 1970年に旧矢本町役場入りし、主要ポストを歴任したが、合併直後の05年6月に市役所を退職。民間の立場として、あるいは市議として阿部市政と向き合ってきた。

 市長選のビラに「新しいトップリーダーにはしがらみのない真の市民党代表を」と、政党や組織と一線を画す姿勢を強調。「個人と組織の戦いでもある」(支持者)とフェイスブックでも情報発信し、無党派や若者への浸透を図る。

 一方、自民、民進、公明各党の推薦を得た元県議渥美巌氏(69)。22年間の県議生活で培った経験や人脈を糧に組織戦を展開し、地盤固めを急ぐ。

 二人三脚でまちづくりを進めてきた阿部市長との間柄も前面に押し出す。告示日の16日朝、同市赤井での出陣式を前に阿部氏は渥美氏に歩み寄り、耳打ちした。「市民から信頼を得ることが大切。事実上の第一声を被災地でやるべきだ」

 渥美氏は出陣式後、アドバイスに応じて市内最大規模の防災集団移転団地あおい(JR東矢本駅北)地区へ向かった。集会所前で住民らに声を張り上げた。「阿部市政を継承して復興を加速させ、コミュニティー再生に力を入れる」

 元市議五野井敏夫氏(63)は16日、第一声で「阿部市政は素晴らしいが、市民はそれ以上のものを望んでいる」と訴えた。

 市内では7カ所の防災集団移転団地に計画した宅地717区画の整備が完了。災害公営住宅は計画の1122戸の7割が完成した。「復興のトップランナー」とされる一方、過疎化が進む地域の住民らからは「行政サービスが行き届いていない」という声が漏れる。

 会計事務所に40年間勤める傍ら、旧矢本町議を2期、市議を3期経験。11年7月~13年4月には市議会議長も務めた。

 「民間のスタイルを採り入れるのが今後の財政運営だ」と力説し、草の根の運動で支持拡大を図る。

最終更新:4/18(火) 17:31

河北新報