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ペプシのCMが大炎上で即日取り下げ、マドンナは「コカ・コーラ」の写真を使い批判

夕刊フジ 4/18(火) 16:56配信

 【聖林裏表】

 米飲料ブランド、ペプシが公開した人気モデル、ケンダル・ジェンナー(21)を起用したコマーシャル・ビデオが想定外の批判を浴び、わずか1日で取り下げる騒動が起きた。

 「平和」「統合」「愛」「会話」……。こんなボードを掲げてデモを行う人々。黒人やヒスパニック、同性愛者が目立つ。

 その脇で、モデルの仕事で撮影中だったケンダルもウィッグを取り、ペプシの缶を手にデモに参加する。前方で対峙する警官隊の1人にケンダルがペプシを渡すと、警官はそれを一口飲み、笑顔に。緊迫していた場はなごみ、デモ参加者も警官隊もハッピーになった--。

 この内容が「大炎上」してしまった。近年頻発している白人警官による黒人射殺事件に対する抗議活動「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切)」を歪曲し、軽視しているとの批判が渦巻いたのだ。

 批判する側にしてみれば、命がけのデモなのに、ペプシを渡せば、お祭り騒ぎになり、警官と打ち解け合うという短絡的な構図が受け入れがたいようだ。黒人ではないケンダルが、警官との対立を収めることに違和感を覚える人もいる。

 ケンダルが1人で警官隊に立ち向かうシーンは、米ルイジアナ州で昨年7月に行われた大規模抗議デモで、1人で機動隊に楯突いた黒人看護師、レシア・エバンスさんを彷彿させる。エバンスさんは身柄を拘束されたのに、ケンダルは警官との対立を解消させたことも、批判派からすれば、「ハァ?」となる。

 黒人差別の解放に尽力したマーティン・ルーサー・キングJr.の娘、バーニス・キングさんはツイッターで「もし父がペプシの力を知っていたら…」と皮肉ると、約29万件の「いいね」がついた。

 まさかの事態にケンダルは落ち込んでしまったという。ペプシの製造元のペプシコ社は「平和、理解、団結といったグローバルなメッセージを伝えることを目的としていましたが、やり方が間違っていました。謝罪します。この広告を取り下げ、一切使用しないことを決めました。ケンダル・ジェンナーを騒動に巻き込んでしまったことにも謝罪します」と平身低頭だった。

 米歌手、マドンナ(58)は、コマーシャル・ビデオについてインスタグラムで「まったく理解できない」と批判。別の日には、1999年のグラミー賞の際に撮影された、着物をモチーフにした真っ赤なドレスを着て、片手に「コカ・コーラ」の赤い缶を持った自身の写真をアップし、ペプシを当てこすった。

 「冷たいコーラが飲みたくなった」「いつもコーラか、ペプシか迷っていたが、その答えが出た」

 ソーシャル・メディアには、そんな書き込みが増えたという。コカ・コーラ社にとっては棚ぼたの宣伝効果となった。 (産経新聞ロサンゼルス支局長・中村将)

最終更新:4/18(火) 16:56

夕刊フジ