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日本製紙、クリネックス刷新 各社が成長分野の家庭向け強化

SankeiBiz 4/19(水) 8:15配信

 製紙各社が、ティッシュやトイレットペーパーなどの家庭紙事業を強化している。日本製紙は18日、「クリネックス」ブランドを刷新し、新商品を投入すると発表。大王製紙が日清紡ホールディングスの事業を買収するなど、生産能力の増強も目立つ。紙需要の減少が続くなか、数少ない成長分野である家庭紙で収益を確保したい考えだ。

 日本製紙子会社の日本製紙クレシアが21日に発売するクリネックスのティッシュは、原料の配合を見直すなどし、よりふんわりと柔らかく仕上げたほか、パッケージやロゴも刷新した。同社は米キンバリー・クラークと提携してクリネックスブランドの使用権を獲得し、1964年に国内で初めてティッシュを発売した。今回の刷新は33年ぶりとなる。

 クリネックスは50~70代がメーンユーザーだが、今後は30~40代の女性への売り込みを強化し、客層を広げたい考えだ。

 日本製紙は、トイレットペーパーでも中堅製紙会社の春日製紙工業(静岡県富士市)と共同出資会社を設立し、富士工場(同)の敷地内に約60億円をかけて新工場を建設する計画だ。

 一方、「エリエール」ブランドを展開する家庭紙首位の大王製紙は、日清紡HDの製紙事業を4月3日に買収し、3工場と社員を引き継いだ。買収額は250億円で、事業の大半を家庭紙が占める。また、計240億円を投じ、休止中の川之江工場(愛媛県四国中央市)を再稼働させるほか、埼玉県行田市に加工工場を設ける計画。相次ぐ生産増強で、2位の日本製紙を引き離したい考えだ。

 日本製紙連合会によると、2017年の紙需要は11年連続で減少する見通し。一方、家庭紙は逆に0.7%増の202万トンと10年連続で増え、過去最高を更新するとみている。単身世帯の増加に加えて、インバウンド(訪日外国人)の増加で宿泊施設の需要も伸びている。

 ただ、原油価格や物流費が上昇するなか、各社は5月から値上げする方針。消費者が値上げを受け入れなければ、販売が減り、収益が落ち込むリスクもはらむ。

最終更新:4/19(水) 8:15

SankeiBiz