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JR東労組、スト権「確立」 主要組合で初、対立回帰も

産経新聞 4/18(火) 7:55配信

 JR東日本の最大労働組合「東日本旅客鉄道労働組合(JR東労組)」が、ストライキ権確立の意思を問う全組合員投票を行い、過半数の賛成を得ていたことが17日、JR関係者の話などで分かった。JR東労組は機関紙で「実質上の『スト権確立』」と報じている。国鉄分割民営化から30年を迎えたJR各社で、最大労組の実質的なスト権確立は初めて。他のJR労組にも追随する動きがあり、分割民営化から30年を経て、労使交渉が旧国鉄時代の対立路線に回帰する可能性も出てきた。

 JR関係者によると、JR東労組は昨年末、スト権確立への賛否を問う全組合員の投票を実施し約8割の賛成を得た。

 民営化されたJRにはスト権が保障されているが、労働組合法では実施するには全組合員の過半数の決定などが必要であることを規約に盛り込むよう求めている。

 投票結果を受け、今年2月には臨時大会を開催し、代議員の多数が賛成した。当時、JR東労組は組合員の「一律定額ベア」などを求めて会社側と交渉しており、「(臨時大会で)全組合員の総意で『いつでもたたかえる体制』を構築した」とする文書をホームページで公開している。

 旧国鉄時代には労組が乱立し経営側と激しい対立路線を取り、昭和50年の「スト権スト」などで、国民の反発を招いた。

 JRの労組問題に詳しいノンフィクションライターの西岡研介さんは「JR東日本がそれまでの歪(いびつ)な労使関係の見直しを進めたため、追い詰められたJR東労組が“伝家の宝刀”であるスト権を持ち出した。旧国鉄時代に逆戻りする動きと言わざるを得ない」と話す。

 JR東日本は「話し合いを基本としてきたこれまでの路線とは一線を画す」と不快感を示している。JR東労組は産経新聞の取材に対し「春闘に関するスト権は確立していない」とコメントした。

最終更新:4/18(火) 7:55

産経新聞