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【インタビュー】テンサイド「トレンドを追い求めるスタイルはつまらない」

4/19(水) 16:18配信

BARKS

ドイツ産メタルバンド:テンサイドは、まだ日本では無名な存在ではあるものの、オリジナリティを常に自問し追求するその姿勢は、まさに鉄を溶かし岩をも砕く屈強な信念によるもの。メンバーが自ら“過去最高傑作”と公言する『コンヴァージェンス』は、6作目のスタジオ・アルバムにして日本デビュー作となる。テンサイドのフロントマンで、バンドの創始者であるダニエル・クーレマンに話を聞いた。

◆テンサイド画像

――日本で4月19日に発売となる『Convergence』は、すでに本国ではリリース済みですね。リアクションはいかがですか?

ダニエル・クーレマン:いいリアクションだよ。メディア受けもよくてラジオのエアプレイなども好調で物事がうまく進んでいる。ドイツのナショナル・ロックチャートでも11位を記録したんだ。『Convergence』は過去最高の作品になったよ。

――KREATOR、Dropkick Murphys、You Me At Six、Annisokayなどに続いての11位は素晴らしい記録ですね。前作『NOVA』(2013年)でのバンドの成長も著しいものと感じていました。

ダニエル・クーレマン:ありがとう。『NOVA』は新たなことに挑戦した作品だけど、いま聴くと粗が目立つな(笑)。今作はもっと自然な仕上りだし、よりモダンでパンチが効いている。ソングライティングに1年半かけたし、かつてないほど慎重に時間をかけた作品なんだ。

――テンサイドは、いつ結成されたんですか?

ダニエル・クーレマン:2004年にミュンヘンで結成された。これまでヨーロッパの様々な都市をツアーし、アジア圏だと中国のフェスティバルに出演したこともある。俺の夢は日本に行ってプレイすることだから、日本盤がリリースされるなんて最高だよ。

――中国では歌詞の検閲があるとききますが。

ダニエル・クーレマン:2014年に上海郊外で行われた<MIDI Festival>に出演したんだ。アジア圏でショウをしたのはこのときが初めてで、フェス以外にもライヴハウスでプレイした。中国のオーディエンスはクレイジーで素晴らしかったね。歌詞の検閲のことは耳に入ってはいたけど、実際には全くなかった。でも、<MIDI Festival>で起こった面白いエピソードがあるんだ。俺たちが、いざステージに行くってときに警察官がやってきた。何事かと思って話を聞いたら「これにサインしろ!サインするまではプレイさせない!」ってテンサイドのCDを差し出してきた(笑)。すごくいい思い出だよ(笑)。

――これまでどんなバンドとツアーなどで共演してきましたか?

ダニエル・クーレマン:Devildriver、Atreyu、Skindred、Darkest Hour、Hatebreedとツアーしたことがあるね。あと、Soulflyとは仲良くしてもらっているよ。彼らは、音楽はもちろん人間性もとてもいい人たちなんだ。

――ツアーの中で、印象に残っている思い出はありますか?

ダニエル・クーレマン:そうだなぁ。すぐに頭に浮かぶのは、初めてSoulflyとショウをしたときだね。その日、マックス・カヴァレラは俺たちのステージをずっと観てくれていたんだ。そのあと彼らの出番になって、マックスが俺たちのTシャツを着て出てきたときは、最高にうれしかったね。

――さて、『Convergence』の楽曲の話に移りましょう。アルバム8曲目「New Slaves」がとても印象的でした。

ダニエル・クーレマン:ありがとう「New Slaves」はアルバムの中でもとても重要な曲で、いま俺たちが生きている世界に対してのメッセージが含まれている。この世界では、あまりにも多くの人が政治に苦しめられている。毎日死ぬほど仕事を頑張っていても、なんとか生き延びることしかできない。結果的には、手元には何も残らない。この現実に俺自身も恐怖と不安を感じているんだ。

――6曲目「Eternal Contempt」は、イントロから徐々に気持ちが高揚するような絶妙な展開をしていく曲ですね。

ダニエル・クーレマン:「Eternal Contempt」はとても深くてダークな感情を描いている曲なんだ。シンプルにいうと、誰かを激しく憎んでいるときは、決して愛を享受することはないってことさ。

――テンサイドは、どんなバンドに影響を受けていますか?

ダニエル・クーレマン:ある特定のバンドから影響を受けているとは言いたくないね。テンサイドは長年の活動で自分たちのサウンドを導き出してきた。音楽はもちろん、自分たちの人生からも刺激を受けているから、バンドをいくつかピックアップするのは難しいね。

――ここ数年のメタルコアシーンには、音楽性を変えようと苦しんでいるバンドも見受けられます。この現状に対して感じることはありますか?

ダニエル・クーレマン:その意見に同意するよ。ただ、俺たちは“ただの”メタルコアじゃないんだ。エネルギーに満ちてシンガロングできるパート、心が躍るような要素を採り入れようとしているんだ。次のトレンドを追い求めるスタイルはつまらない。自分を信じて、自分の音を追求することでバンドは成長できるんだ。

――知っている日本のバンドはいますか?

ダニエル・クーレマン:One Ok Rockは最高だね。彼らとは面白い共通点があるんだ。ある日、仲の良いプロデューサーのTue Madsenから「日本のバンドの曲を聴いてみないか?」って音源を渡された。断る理由なんてないからホテルに持ち帰って聴いてみたら、一曲目の「Beginning」でぶっ飛んだよ!Tue Madsenは、俺たちの前作『NOVA』のプロデューサーであり、One OK Rockの楽曲のミキサーでもあったんだ。先日購入した新作『Ambitions』もすごく気に入っているよ。

――Tue MadsenはAugust Burns Red、Meshuggah、日本のアーティストではディル・アン・グレイやBABYMETALの作品に関わっていますよね。

ダニエル・クーレマン:そうだね。他にも過去の作品の話になるけど、俺たちの3作目『Tear Down Your Fears』(2009年発表)はHeaven Shall BurnのAlexanderがミックスを手がけてくれているよ。

――最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。

ダニエル・クーレマン:俺の夢は日本でプレイをして、大好物の寿司を食べることなんだ(笑)。今年中になんとしてでも行きたいよ!

取材・文:澤田修

テンサイド『コンヴァージェンス』
2017年4月19日発売
【完全生産限定スペシャル・プライス盤CD】¥1,800+税
【通常盤CD】¥2,300+税
※日本盤限定ボーナストラック2曲/日本語解説書封入/歌詞対訳付き
1.ディス・イズ・ホワット・ウィ・ダイ・フォー
2.アンブレイカブル
3.フェイス・オーヴァー・フィアーズ
4.ザ・シェイズ・オブ・ナイト
5.アーミー・オブ・ザ・ドーン
6.エターナル・コンテンプト
7.ビルト・フォー・エタニティ
8.ニュー・スレイヴス
9.レイズ・ザ・フラッグ
10.アイアン・ウィル&ゴールデン・ハート
11.ザ・フェイスレス
《日本盤限定ボーナストラック》
12.ザ・ワールド・イズ・ユアーズ
13.リヴィング・ヘル

【メンバー】
ダニエル・クーレマン(ヴォーカル/ギター)
マイケル・クリンゲンベルク(ギター)
マックス・ヴァイスハウプト(ベース)
フロリアン・シュミット(ドラムス)

最終更新:4/19(水) 16:18
BARKS