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アングル:中国自動車メーカー、自社ブランドで中国市場に攻勢

ロイター 4/18(火) 12:34配信

[上海 17日 ロイター] - 中国の自動車市場は上海汽車(SAIC)<600104.SS>や吉利汽車<0175.HK>など国内勢が力を付け、自社ブランドの拡大を図るなど攻勢を強めており、海外勢にとっては収益面で新たな脅威となっている。

国内最大手SAICの経営幹部は17日、記者団に対して、今年は自社ブランドの売上高を2倍に増やすとの意気込みを示した。

乗用車部門の幹部によると、経営破綻した英MGローバーから手に入れた技術を基盤とする「MG」、「栄威(ローウィー)」の2つの自社ブランドで乗用車5車種、SUV(スポーツタイプ多目的車)9車種を開発し、日産自動車など海外ブランドに匹敵する品質の車を、より安い価格で販売するという。

この幹部は、海外ブランドは心配の種だとしながらも、「国内勢の技術はどんどん上がっている」と強気だ。

SAICは独フォルクスワーゲン(VW)<VOWG_p.DE>、米ゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>の海外大手メーカーとの合弁事業ばかりが注目を浴び、自社ブランドは目立たなかった。VW、GMとの合弁が昨年、中国の乗用車市場で16.5のシェアを獲得したのに対して、自社ブランドのシェアは1.3%にとどまった。

しかしVW、GMとの折半出資の合弁は多額のキャッシュを生み、SAICは欧州のデザイナーと契約を結んでMGブランド車により洗練されたデザインを与えた。

また22億5000万元(3億2700万ドル)を投じて上海に研究開発施設を建設し、MGと栄威で安全性や品質、信頼性の向上を図っている。さらにはイスラエルの運転支援ソフト会社モービルアイ<MBLY.N>と提携し、自動緊急ブレーキなど先進的な安全システムも導入する計画だ。

吉利汽車も新ブランド「Lynk & Co」を立ち上げ、スウェーデンのボルボ買収を通じて獲得した欧州メーカー並みのデザインや安全性、品質を、低コストの中国製として実現しようとしている。

An Conghui社長はロイターのインタビューで、Lynkによって国内外の大手と真っ向から競争することが可能になると述べた。Lynk & Coは国内を手始めに米国と欧州にも販路を広げる方針だ。

吉利汽車の現在の自社ブランドの価格は上限が15万元(2万2000ドル)程度。これに対してLynkブランド車は上限が25万元と、VWやGMなど海外勢が席巻している価格帯となる。

An氏は「これまではこの価格帯に国内メーカーが参入するのは容易ではなかった。しかしLynkブランドの投入によって参戦し、海外ブランドと戦いたい」と話した。

(Joseph White、Norihiko Shirouzu記者)

最終更新:4/18(火) 12:34

ロイター