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<全国学テ>いかに活用、現場で続く試行錯誤

毎日新聞 4/18(火) 20:55配信

 全国学力テスト(学テ)は今回で10回目の節目を迎えたが、いまだに目的や活用方法を巡る論争が絶えない。昨年度の学テ後、当時の馳浩文部科学相が過去の問題を使った対策を「本末転倒だ」と批判し、文科省が都道府県教委に注意を促す通知を出したが、現在の形式の不備を指摘する声もある。

 学テの目的は全国の学力を地域ごとに把握して、指導の改善につなげることにあり、点数の競争ではないというのが文科省の見解だ。島根県では県教委が調査し、小中学校299校の2割にあたる57校が学テ直前の昨年4月に過去問や類似問題を解かせていたことが分かった。調査していない都道府県教委がほとんどで、同様の例は他にもあると見られる。

 三重県では、小6と中3以外の学年で過去問を指導に活用した小中学校が526校中431校と8割に達した。宮城、秋田両県のように学テ直後に自己採点で苦手な問題を把握させ、克服につなげるケースもある。現場では学テをいかに活用するか、試行錯誤が続く。

 学テの問題に詳しい藤田英典・東大名誉教授(教育社会学)は「テストと名がつくものに対策が講じられるのは当然だし、都道府県別結果を公表している以上、競争は必ず生まれてしまう。学力の把握や指導法改善のためなら抽出調査や10年に1度で十分だ」と指摘している。【伊澤拓也、長宗拓弥、田中功一】

最終更新:4/18(火) 21:26

毎日新聞