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<米副大統領>安保・経済で中国けん制 首相、日米の絆強調

毎日新聞 4/18(火) 22:11配信

 トランプ米政権発足後初となったペンス副大統領の18日の来日は、安全保障と経済の両面で日米の連携強化をアピールする舞台となった。安保面では北朝鮮の核・ミサイル開発を阻止するための圧力強化を中国に求めるとともに、アジア太平洋地域の平和と安定に日米同盟の強化が資するとの共通認識を強調。経済面では地域の自由貿易体制を日米が主導する姿勢を示した。いずれも中国をけん制する強いメッセージだ。

 「日米同盟の強固な絆は揺るがないと明確に示したい。北朝鮮が真剣に対話に応ずるよう圧力をかけていくことが重要だ」

 安倍晋三首相はペンス氏との会談冒頭、こう語りかけた。日米同盟の強化によって北朝鮮に圧力をかけるが、それはあくまで対話に応じさせるためで、軍事衝突は避けたいのが本音。だが、それには中国の協力が不可欠だ。両氏は中国に「さらに大きな役割」を求めることで一致。ペンス氏は「中国側がこの問題をきちんと理解し同じ行動を取ってもらえるものと期待している」と述べた。

 中国は北朝鮮への制裁として石炭輸入停止などの措置をとっているが、日米両政府は「不十分」として、石油供給の停止など北朝鮮に大きな打撃を与える制裁を促している。

 日本政府は今月末に開かれる国連安全保障理事会閣僚級会合に岸田文雄外相を派遣する方向で調整を進める。ティラーソン米国務長官と協調して各国に連携強化を求め、中国の一層の関与を促したい考えだ。

 同盟強化には、南シナ海・東シナ海での中国の軍事進出をけん制する狙いもある。ペンス氏は日米経済対話後の共同記者会見で「日米同盟はアジア太平洋地域の平和と繁栄の礎石。米国は日米の絆を両国と世界のために強くしていく」と「絆」を強調した。

 中国は来月、習近平国家主席が提唱する現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」に関する初の国際首脳会議を開催するなど経済分野の主導権確保に向けた動きを活発化させている。麻生太郎副総理兼財務相は共同記者会見で「アジア太平洋地域に公正なルールを広げていく」と述べ、自由貿易のルール作りを日米が主導する考えを示した。

 ただ、日米主導の多国間の枠組みを主張する日本側と、2国間交渉を求める米側との温度差もあり、経済面でどこまで緊密に連携できるかは不透明な部分もある。【高山祐、秋山信一】

最終更新:4/18(火) 23:46

毎日新聞