ここから本文です

5年に一度の「フランス大統領選挙」投票の仕方

朝日新聞デジタル 4/18(火) 11:16配信

【中村江里子 パリからあなたへ】

 先日13歳になった長女は、5年後に自分も大統領選挙で投票できることを心待ちにしています。長男は次回にも間に合わず、その次となると10年後なので、それはそれは残念がっています。6歳の次女も街中に貼られた選挙ポスターを見ながら「マリーヌ・ルペンが移民について○○って言っていたの」と、いったいいつ、どこでそんなことを聞いたのだろうと思うようなことを知っていました。子どもたち皆が政治に興味があるわけではないと思いますが、フランス人の政治への関心は高く、その話でディナーが盛り上がったり、時には友人同士でも激しい討論がされるほどなので、必然的にその場にいる子どもたちも興味を持つのでしょう。

【写真】政治への関心が高いフランス 他の候補者は

 4月23日に5年に一度のフランス大統領選が行われますが、今までにないほどの緊張感があるようです。選挙権は18歳で与えられますが、日本のように通知が届くわけではありません。現住所などを登録している役所に本人が行き、申請後に有権者カードを取得します。そのカードには有権者の氏名、生年月日、現住所、投票所の場所などが明記されているのです。我が家はパリなので、最後にパリ市長のサインが印刷されています。

 選挙当日は、この有権者カードと身分証明書を投票所に持参します。投票は基本的に8時から18時まで。パリのような大都市は20時までとなっています。投票所ではまず、有権者カードと身分証明書の確認から始まります。それが終わって進むと、長いテーブルがあります。そこには各候補者の氏名が書かれた紙が並んでいるのです。有権者はその紙を1枚ずつ取り、投票コーナーに向かいます。カーテンの中で自分が支持する候補者の氏名が書かれた紙を封筒に入れ、投票箱の前で再度身分証明書を提示し、透明の投票箱にその封筒を入れます。すると、選挙管理委員長またはその代理人が「投票しました」と言います。有権者が候補者の氏名を書くことはなく、書き間違いによる無効票などを防ぎます。

 4月23日の選挙で誰かが過半数を獲得しなければ、得票数上位2人で5月7日に第2回の選挙が行われます。実際に長年にわたり第1回で決まったことはなく、今回も2回の選挙が行われるのではないでしょうか。

 子どもたちは、私が日本国籍で選挙権がないことを知っていますので「ママが投票できるとしたら誰にする?」と聞いてきます。国民の声を聞き、考え、改革する努力をしてくれる人を望むだけです。毎回、選挙前は緊張しますが、この原稿を書いている今もドキドキしています。未来を明るく感じられますように……。

(文 フリー・アナウンサー 中村江里子 / 朝日新聞デジタル「&M」)

朝日新聞社

最終更新:4/18(火) 11:16

朝日新聞デジタル