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「面倒くさいわ!」トイレで顔認識なぜ 中国北京に世にも珍しい機械

西日本新聞 4/18(火) 11:55配信

 世界文化遺産である北京の天壇公園。その敷地内の公衆トイレに、人の顔を識別し自動的にトイレットペーパーを出すという、世にも珍しい機械が登場した。

 入り口近くの壁に黒い箱形の機械がある。小窓をのぞくと自分の顔が映り、「ご利用を歓迎いたします」と音声が。すると、下部から紙が70センチほど出てきた。

 目的は紙の節約だが、もう一つ理由があった。

 ホテルやショッピングモール、飲食店はともかく、中国の公衆トイレは紙を備えていないことがある。天壇公園は観光客へのサービスとして個室の中ではなく、入り口に無料のトイレットペーパーを備えていた。

 ところが、その紙を大量に外に持ち出す不届き者が出現。中国メディアによると、袋持参で朝夕に訪れ、十数メートル分を巻き取っていく高齢の男女がいたという。

 この機械、続けて紙を出そうとすると「あなたは2回目です」「もう2回も使いました」などと警告される。顔も記録される。つまり「不文明行為」(マナー違反の行為)への抑止力というわけ。実際、1日のロールの平均使用量が20本から4本に激減したらしい。

 たかがトイレの紙だが、「ハイテク」導入で耳目を集めるやり方はいかにも中国らしい。ごみの分別収集の定着を狙い、センサーに対応した特定の袋でしか開閉しない「スマートごみ箱」が昨年、話題になった。

 さて、利用客の反応はどうか。大半は面白がっていたが「おなかを壊しているときは70センチでは足りない」という冷静な声も。ある女性は急いでいたのだろう、「面倒くさいわ!」と機械に怒鳴っていた。ごもっともです。

西日本新聞社

最終更新:4/18(火) 11:55

西日本新聞