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小山薫堂はあえて言う「地震は追い風」 ー 熊本地震から1年

4/18(火) 21:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

熊本地震から1年。

2010年より熊本県のアドバイザーを務め、くまモンの生みの親である放送作家・小山薫堂は、この1年、さまざまな形で熊本支援を行ってきた。 その小山が「地震は追い風」と言い切る。なぜ小山はあえて「追い風」というのだろうか。

4月1日、熊本で「くまもとグルメツーリズム」という企画が始まった。日本料理の村田吉弘、フレンチの三国清三、中華の脇屋友詞、イタリアンの落合務、九州代表として上柿元勝。これら5人の有名シェフをはじめ、料理人たちと協力して熊本の食材を使った料理を提供する。第1弾は県産魚介類や辛子れんこんなどを使ったお花見弁当だった。

「村田さんが『この顔ぶれはすごい』と。料理界は上から下(若手)に向かって一声かけると業界全体が動くそうで、各ジャンルのトップがこんなにそろったので、みんな動きますよと。地震そのものは逆風ですが、こんなすごい料理人が熊本に集まったのは、地震のおかげなんですよね。地震という追い風がなかったらこんなふうに料理界のトップが熊本にそろうことはありませんでした」

4月末からは、予約制で観光客を乗せておいしい店巡りと観光をセットにしたグルメタクシーツアーの企画が始まる。

たった1台のグルメタクシーの屋根にはフォークとナイフを握ったくまモンの行灯が乗っかっている。この特別仕様のタクシーで巡る、究極の卵かけごはんを食べに行くコース、地元の人に混じっての通の馬肉ツアーなど、これまでになかった熊本の楽しくて驚きのつまったグルメ観光ツアーだ。一見不幸だと思いがちな出来事を前向きに捉えることで新しいチャンスにしてしまおうという考えは、「人は知らず知らずのうちに最良の人生を選択しながら生きている」という、小山が父から受け継いだ人生のモットーにも通じる。

だが、熊本地震直後には人の善意や前向きな力を牽制する「不謹慎」という言葉が飛び交った。「地震を追い風に」は、受け取る人によっては反発されかねない。ところが、小山は心配していなかった。

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最終更新:4/19(水) 15:24
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