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「河童に選挙権を」21世紀の民俗学者が提案する「死者の民主主義」とは?

ホウドウキョク 4/18(火) 18:30配信

「テクノロジー×日本の精神性」をテーマに3名の識者と未来のあり方を探るトーク番組「H.SCHOOL (2017.04.15 OA) 」
今回は「21世紀の民俗学」を提唱する畑中章宏さんが考える未来像をお届けする。

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民俗学とは

畑中章宏
民俗学というのは、日本列島にこれまで生きてきた人、今現在生きている人、これから生きていくであろう人の感情や心、あるいは民間伝承、信仰というものについて考えていく学問です。

たとえば、お化けとか妖怪であるといったような信仰にも関わるし、僕はそういうものは「日本列島に住んできた人々の感情や心が生み出した実在」という見解を持っていて、あくまでも妖怪は実在すると。

市原えつこ
架空の存在ではないんですね?

畑中
民俗学を日本で最初に始めたとされる柳田國男なんかもそうなんですけど、河童とか天狗とか座敷童子という妖怪、あるいはお化け、幽霊というものは実在するということを前提としていてですね。(妖怪やお化けを)実在すると信じた人がこれまでにいたと。今現在でもそういうものの存在を信じているということは、民俗学的には実在するって言い切っちゃうということなんですね。

河童に選挙権を!

畑中
僕は『WIRED.jp』というWEBメディアで「21世紀の民俗学」という連載を、去年の3月11日から今年の3月11日までの1年間やっていたんですね。その連載のキーワードが、今生きている人の感情や心。この連載で果たせたかどうかは分からないですけど、これから生きてくるであろう人がどんな感情を持っていくであろうかっていうことを視野に入れて、この連載をやったんですね。
たとえば、「河童に選挙権を!」という記事。
【画像参照】
これは、河童にも選挙権と被選挙権を与えて、国会に送り込もうじゃないかという…。近代以降の民俗学者として妖怪を再発見した柳田國男が、この人、もともと農政官僚で、その後は国際連盟の委員をしていたようなエリートだったんですけれど、彼が官僚時代に中央大学とか早稲田大学の講義で、死者にも政治に参与させる、死者も社会の一員だってことを言っていたんですね。日本列島の社会の共同体は生きている人だけが構成員ではない、死者もまた構成員である、これから生まれてくる人も構成員であると。

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最終更新:4/18(火) 18:30

ホウドウキョク