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【特集/欧州4大リーグ気鋭のアタッカー24人 3】スペイン2強を脅かせ! リーガを彩る実力派のアタッカーたち

4/18(火) 8:30配信

theWORLD(ザ・ワールド)

セビージャの躍進を支える3人の献身

今季最も注目のチームであるセビージャを牽引するアタッカーといえば、サミル・ナスリである。チームに与える影響力という点では、リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウド以上かもしれない。スペインのサッカーの基本は「ロンド」だ。輪になってパスを回すトレーニングは世界的に行われているが、それをフィールド全体に拡大している。[4-3-3]の場合、ロンドの輪の中の人数は通常3人だ。ピボーテとインテリオール2人。輪の外から中、中から外とボールを動かして相手陣内へ入っていく。技術的な難度は輪の中にいる選手のほうが高い。

セビージャの場合、輪の中をやるのは主にスティーブン・エンゾンジとナスリの2人になっている。それだけ2人にかかる負担も大きい。ほとんどの攻撃はこの2人を経由する。とくにナスリは攻撃を左右する存在だ。ナスリは味方がボールを預けやすいように常に外枠組に近づく。ビルドアップの段階ではCBのすぐ近くまで下りてくる。そこからサイドへ展開すると、再びサイドの外枠に近づいてボールを受け、さらに少し中へ入ってから決定的なパスやシュートという本来の仕事をするのだ。この行動範囲の広さはメッシやロナウドにもみられず、セビージャはナスリのチームといっていい。インスピレーション部門を一手に引き受けている印象だ。キープ力が抜群で、得点力もあるが、本領はラストパスだろう。タイプとしては古典的な10番なのだが、フィールド全体に影響力を持ち、サイドで起点になってからトップ下へ移動する独特のスタイルを確立している。

ナスリやエンゾンジとは違った意味で重要な選手がビトーロだ。ビトーロは外枠を形成する選手の1人で、右サイドも左サイドもできる。FWからDFまで、どのポジションでもこなせる技術、判断力、身体能力がある。スピードもスタミナもあって体に無理が利く、ドリブルは取られそうで取られない。得点もアスシトもできて、守備の貢献度も高いというスーパーハードワーカー。ナスリがチームの頭脳なら、ビトーロは心臓であり肺だ。

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