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社員のためになっていない福利厚生を企業競争力に変える術

4/18(火) 14:25配信

ニュースイッチ

名古屋で最も注目のベンチャー、「スタメン」のサービスとは

 「働いている人が会社を好きかどうかが、最終的には競争力の差になる」。名古屋のベンチャー企業、スタメンの加藤厚史社長はこう話す。同社は福利厚生などの社内制度活性化と社内SNSをミックスさせたサービスを提供。社員が制度を利用すればするほど、社内のコミュニケーションが活性化する仕組みづくりに取り組んでいる。

 現在、売り手市場も影響して、企業が採用活動に使う費用は増加している。しかし実際働いている社員に対する福利厚生の意味合いを持つ社内制度は長年ブラッシュアップしていない企業も多く、社員もどのように使うのか知らない、という例もある。逆に制度自体が既得権益化してしまったり、使いにくくなったりして、社員のためになっているのか不明瞭、ということも起こる。

 一方ベンチャーでは、社内の様々な制度を充実させる企業も多いが、あまりに制度が多くなってしまうと管理にも手間がかかるようになる。人数が少ないベンチャーにとっては難しい問題だ。

<コミュニケーションでどう社内を活性化させるか>

 また、強い組織、働きやすく離職率の低い職場をつくるにはコミュニケーションが欠かせない。現在さまざまな社内コミュニケーションツールがあり、各種チャットツールやLINEのグループ機能などを利用している企業も多いが、「1を10にするツールや業務用のシステムはあっても、オフラインでのコミュニケーションをも意識した、0から1に関するツールはあまりない」(加藤社長)。社内で同僚に興味を持ったり、話すきっかけを作るツールというのがなかなかないのが現状だ。

 これらの問題点を解決するため、同社が開発したのが「TUNAG(ツナグ)」。「経営者のメッセージを発信できる社内制度の活性化サービス」と加藤社長は表現する。例えば、「チームビルディングをしたい」という企業には「部署内懇談会支援制度」や「〇人以上でのお出かけ補助」、「ワークライフバランスを充実させたい」という企業には「家事代行サポート」や「子供の医療相談サポート」などニーズに合った福利厚生メニューをカスタマイズして提案する。サービスをプラットフォーム化することで、申請に関わる事務処理なども一元管理が可能だ。

 また、社内コミュニケーションのトリガーに福利厚生を活用する。サービスを利用した社員はツナグのタイムラインに利用時の写真などの報告をアップする。これによって社内で福利厚生が使われていることがわかるとともに、その社員がどういう人か、何に興味があるのかも一緒に共有される。

 「ある部活動補助制度の利用報告がタイムラインにアップされれば『この人これに興味があったのか』などがわかり、次に会った時の会話のきっかけになりますよね。また新しく入ってきた社員も『こんな部動動があるならやってみたい』となるかもしれません」(同)。

 福利厚生に関する社内制度は導入した時がピークで、次第に使われなくなることが多いと加藤社長は話す。もちろん、日本人的な感覚では、社内制度や福利厚生を使うことに後ろめたさを感じる社員もいる。そこで社員の交流と手軽さをセットにし、使うことを楽しんでもらう仕組みづくりを意識しているという。

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最終更新:4/18(火) 14:25
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