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空き家解消で報奨金 海老名市、宅建業団体と協定

カナロコ by 神奈川新聞 4/18(火) 20:30配信

 海老名市は市宅建業者協力会と空き家対策に関する協定を締結、4月から運用を始めた。倒壊など周辺住民に悪影響を及ぼす深刻な特定空き家となってしまうのを防ぐため、地元不動産業者に見守り活動を求める一方、売買成立などで解消に至ったケースには報奨金を支払う。各自治体が空き家問題への有効策を模索する中、こうした取り組みは県内でも例がないといい、効果が注目される。

 市によると、協定は1日付でスタート。市役所で4日、内野優市長と下郡山永一会長が協定書を締結した。

 協定は、市が調査・作成した建物や庭の状態などから管理状況があまり良くなく、住民から苦情も寄せられている特定空き家“予備軍”の物件情報を登録した「空き家リスト」を同会側に提供する。

 同会に加盟する約40社がその状況を定期的に確認して半年に1回、市に報告するとした。活用提案を受けた市は所有者に売買や賃貸契約を結ぶ意向があるかを確認。了承を得られた物件について同会に紹介する。市が了承を得て連絡するまで、業者が所有者に接触することを禁じている。

 その後、売買成立や賃貸契約によって空き家問題が解消した場合、市が同会に報奨金を支払う仕組み。金額は1件当たり売買で10万円、賃貸で5万円。同会は報奨金を運営費に充てる予定。市は2017年度予算に50万円を確保した。

 市は13年度、市内の一戸建て住宅を対象に空き家調査を実施して約800件を確認。このうち、特定空き家はないものの、管理不全の状態に近い123件(16年4月時点)をリスト化したという。

 市住宅公園課は「公費を投入する報奨金は空き家を不動産流通に乗せて増加を抑制するのが狙い。空き家状態に至った事情は所有者によってさまざまだが、行政が業者との間に入ることで安心感が生まれ、深刻化するケースを予防したい」と説明している。

 下郡山会長は「駅周辺で開発が進む海老名においても、手を打たなければ今後1~2年で空き家問題が一気に表面化する恐れがある。地元業者として不動産管理を適切に行って地域の住環境を守りたいとの思いがあって協力した」と話している。

最終更新:4/18(火) 20:30

カナロコ by 神奈川新聞