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自分が幸福だと思う人の年収多い/鎌田實の健康連載

日刊スポーツ 4/18(火) 13:16配信

<鎌田實の健康で幸せに生きるための技術(9)>

 アメリカの名門ハーバード大学は、自己評価で「自分は幸福だ」とする学生と、幸福感が低かった学生を16年間追跡した。

 主に収入を比較した結果、幸福感が低かった学生に比べて、幸福感が高かった学生は、その後の生涯収入が年収換算で平均2万5000ドルも多いことがわかった。日本円にすると年275万円だ。幸福感の自己評価と収入が関係しているなんて驚きである。有名大学がこんな研究をしていることにビックリした。

・笑わないお年寄りは健康状態がよくない

 東大を中心とした日本のチーム研究によると、普段ほとんど笑わないお年寄りは、普段からよく笑うお年寄りに比べて、1・5倍以上健康状態がよくないことがわかった。笑うことと健康は密接に関係しているようだ。笑うとがんと闘ってくれるナチュラルキラー細胞が増強するといわれている。

・遊び上手な男性は脳卒中が少ない

 ほぼ毎日笑うのは、女性の方が多いという。人生を楽しんでいない男性は、脳卒中による死亡率が1・7倍高いことも、厚生労働省の研究班のデータからわかってきた。

・人生の目的意識を持つと心臓病が少ない

 米国ニューヨーク州マウントサイナイ医科大学の研究によると、人生の目的意識を持つ人は、死亡リスクや心血管疾患のリスクが低いという結果が出た。自分の人生が価値あるものだと感じている人ほど、寿命が長い。

 この研究で次に、人生の目的や価値を高める要因は何かを調べてみたところ、「人の役に立つこと」が高く評価されていた。

 楽しんだり、笑ったり、自分は幸福だと思ったり、人生の目的意識を持ったり、人の役に立とうとすることが、健康で幸せに生きるための技術に、間違いなくなっていると思う。

 ◆鎌田實(かまた・みのる)1948年(昭23)6月28日生まれ、東京都出身。東京医科歯科大医学部卒。長野・諏訪中央病院院長で「健康づくり運動」を実践。脳卒中死亡率の高かった長野県の長寿日本一に貢献。04年からイラク支援を始め、小児病院へ薬を届けたり北部の難民キャンプ診察も続けてきた。文化放送「日曜日はがんばらない」(毎週日曜午前10時)出演。

最終更新:4/18(火) 13:16

日刊スポーツ